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《日本の政治》総裁選から逃げるは恥だが役に立つ
[日本の政治]
2021年9月2日 23時40分の記事

スガ氏が突如言い始めた9月中旬での衆議院解散。結局は取り消しましたが、明らかな個利個略。まさにトレンディドラマではないが、総裁選から逃げるは恥だが役に立つとばかりに打って出た策。しかし、頓挫したわけです。二階氏を降ろしたバーターのつもりだったのかもしれません。

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総裁選出馬を表明している岸田氏。マクロ経済政策を言っています。マクロ経済政策の必要性は間違いなく現在の日本にはありますし、そもそも岸田派である宏池会は、宏池会創始者の池田勇人が所得倍増計画を推進したようにマクロ経済政策は柱です。
私がいた国民新党もマクロ経済政策を柱としていましたし、党の政策をつくっていくとき、かつての宏池会の政策は意識していました。『所得倍増計画』のようなキャッチフレーズを考えたりもしていました。
21世紀当初のそのころ、国民新党はマクロ経済政策を提唱する唯一の正当となっていました。それは、当時、他の政党がほとんど新自由主義政党となっていたからです。自民党はもとより民主党までも実際には新自由主義でしたし、いまだにその傾向から脱し切れていないのです。旧民主党系は自分たちの政策の位置づけが、いまだにわかっていないものと考えます。少なくともそう言う人が多い。
そう言う意味では、戦後のマクロ経済政策の本家とも言える宏池会の岸田氏が、マクロ経済政策を推進するというのなら当然、新自由主義的政策は排除し、決別しなければなりません。
アベノミクスが失敗した理由は、それがマクロ経済政策の一面を持っていたにもかかわらず、一方でタケナカ平藏を筆答とする新自由主義の政策を追及するという矛盾を抱えていたからです。矛盾と言うより欺瞞ですね。
いずれにせよ、そういうアベノミクスは、経済施策としては、アクセルを踏んで、一方でブレーキを踏んでいた状態だったのです。もしくは、前に進もうとしているのに、新自由主義というバックギアを入れていたということです。それでは前にすすむはずがない。
こういうことが、アベ政権下で具体的にはTPP反対を2012年の選挙で表明していても、実際には新自由主義の権化であるTPPを推進したと言うことなどとなっているのです。欺瞞ですね。
ですので、基本的にアベ政権時代は経済はまったく伸びていません。ただお金をばらまいただけの完全な失敗となったのです。私からしたらお金をばらまいただけの利権政治に過ぎません。実は、それが新自由主義、政商の真の姿なのです。

◎ マクロ経済政策ではお金の流れの透明性が絶対条件
マクロ経済政策には最重要のポイントがあります。それは、マクロ経済政策は、公金の分配をするわけですから、そのお金の流れに不透明さがあってはならないのです。アベ政権時代、モリカケなど様々な不透明なお金の流れがあり、公文書改ざん、官僚の国会での虚偽答弁などが頻発しました。このようなことは、公金の分配において、それが利権化、横領に繋がることを示しているわけです。まさしく、アベ政権はマクロ経済政策をやる資格がなかったということなのです。
実際、このような新自由主義と不透明なお金の流れがあったので、アベ政権時は経済が伸びていないわけです。ですから、まず、岸田氏はマクロ経済政策を標榜するのなら、新自由主義の決別し、同時にアベ政権時の不正の徹底検証を、明言しなくてはならないのです。こういうことを誤魔化してはならないのです。そして、アベ政権時代のすべてのウソと不正を暴かなくてはならないのです。
さらに、当然のこととしてTPPの見直し、それからまずは消費税半減は必然の話しです。それができないのなら、岸田氏の言っていることは、単に中身の無い利権化の可能性があるマクロ経済政策ということと断定して良いものと考えます。もちろん、これでは日本は伸びません。

◎ 問題ある外交姿勢と経済政策
また、岸田氏はアベ政権での外相時代に、ロシア、中国に大変な敵対的な姿勢をとり、中印間での軋轢・戦争を促す方向で動いていることをザ・フナイの連載で何度も批判しました。外交的には非常に問題ある人物と考えます。
そして、何よりもマクロ経済政策は公共投資・事業が柱になりますから、必然、戦争と言うことに対してしっかりと反対の立場をとり、平和主義を貫かなければならないのです。なぜなら、戦争とは最大の公共事業だからです。そういう公金が兵器製造に使われ、なおかつ国民の命、他国の人々の命の犠牲の上で利権化されると言うことなのです。こういうことが戦争と資本主義ということにつながっていくのです。愛国が云々(うんぬん)ということとはまったく関係がないのです。戦争とはそもそもお金の問題なのです。
ですから、マクロ経済政策をするのなら、戦争反対、平和主義の姿勢を明示し、貫徹しなければなりません。
現状、観る限り、岸田氏はその姿勢がまったく希薄で、これまでの外交政策を観ると、極めて危険な存在であると考えます。

◎ 新型コロナウイルス対策改善についてはまったく期待できない
また、これまで岸田氏はアベ・スガ自公政権・日本政府の新型コロナウイルス対策について一切、批判をしてきていません。ということは、仮に次の総理総裁に岸田氏がなっても、これまでのこの杜撰なアベ・スガ自公政権・日本政府での防疫施策は大きく変わらないと言うことです。
実に岸田氏は問題が一杯あるのです。自分の言に足をすくわれるタイプの可能性があります。

◎ すべては自民党の都合でしかない
いずれにせよ、結局は、自民党内での事情による総裁選の時期が言われているだけで、今の日本の問題、特に新型コロナウイルス問題の解決のための総裁選ではないのです。
実際、これまで批判の的となっているアベ・スガ自公政権・日本政府の新型コロナウイルス対策について、自民党の誰一人、体を張って批判してきたものはいないのです。これでは、今後、政府の新型コロナウイルス対策が抜本的に変わる可能性はゼロです。このこと自体で、自民党の賞味期限切れは明らかと考えます。
また、スガ氏を変えないと次期総選挙では戦えないという言葉が、自民党の政治家から出ていますが、それも、実際には自民党の政治家の単なる都合に過ぎません。国民の都合ではまったくないのです。これでは、当然、国民の生活は改善されません。まさにおごり高ぶる自民党ということでしかないのです。
国民はしっかりとこのような政治にノーと声を上げないと何も良くなりません。

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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