《日本の政治》 今回の総選挙の分析 その4 自民か、反自民か (3) | ||
[日本の政治] | ||
2021年11月8日 22時15分の記事 | ||
昨日の本ブログ「《日本の政治》 今回の総選挙の分析 その4 自民か、反自民か (2)」(2021年11月7日)の続きです。
昨日に取り上げた朝日新聞と共同通信の世論調査は、明らかに今回の選挙のポイントを外しています。それも意識的に。その思惑を考える必要があります。 それでは、今回の選挙のポイントとは何か? 以下のように3つあります。
日本最大にして最高の世論調査である国政選挙を終えて、その票の動向をまったく検証しないで、議席配分の結果だけでマスコミが論を展開するのは愚の骨頂です。まず、マスメディア、主要新聞は票の動向を分析してから、明らかな制度上の問題、そして票の動向、すなわち民意の動向をしっかりと評価して、論を出さなければなりません。現状では、そういう重要な作業がなされていません。まったくの怠慢と無能です。 与党票より反(非)与党票の方が多いということを考えれば、以下の記事のように、選挙後、岸田氏が国民から信任を得たと宣言するのは、非常に問題があるわけです。単純に票数だけなら国民は自公政権を『信任』していないのです。 「岸田首相『信任をいただいた』自民 公明で過半数」(2021年10月31日 NHK) 民主主義では少数意見を尊重せよという鉄則があります。しかし、この『反(非)与党票』は少数意見ではありません。多数票なのです。したがって、当然、絶対に無視されるべき票ではないのです。 しかし、マスコミの論調を見ていると、この多数票を完全に無視して、論が組まれています。これは明らかにおかしい。非常に問題があります。 議席配分の結果から、今後は与党主導で国会運営などが行なわれていきます。当然、このことにはポイントはあります。 しかし、今回の総選挙の結果、その与党主導の国会と社会における民意(意識)には明らかなギャップがあることは、すでに明らかな事実です。そして、その社会の意識(民意)にそった選挙結果が出ていないだけでも問題なのに、さらに、与党がその民意を無視して強引な運営をすれば、当然、その社会の意識(民意)は、政治に対する不満を増大させ、大きなマグマとなっていきます。 現状は、反与党の社会意識(民意)は、自分たちが多数であるということにまだ気がついていません。だからこそ、その大多数は今回の選挙結果に落胆しているという状態にあります。 しかし、これから、このような実態に気がつけば、その不満、不信はトンデモナイ状態に膨れあがっていくことでしょう。その不満のマグマは、これまでの政界の枠組みを完全に破壊・粉砕するまでになると考えます。 これは単に社会意識(民意)と総選挙の結果、与党の政策が乖離しているからだけではありません。さらに大きな明白な理由があるのです。 それは、国民が置かれている状態が良くならないからです。この現実の改善がなされないのに、政治がさらに国民にとって逆向きに動けば、社会意識(民意)は大変なマグマとなっていくのはあたりまえのことなのです。 しかし、そういうマグマがあるのに、朝日新聞や共同通信、他マスコミの論調は、反与党への民意を押さえつけ、国民を諦めさせようとしていることが、その思惑の中心と私は考えます。そういう論調が、選挙直後からずっと出ています。報道の自由度が低い国の論調です。民意に添っていない。 とにかく、国民が選挙で意志を示して、それを適当にマスコミが解釈して、国民に見せて、自分たち国民の示した意志をどう思いますか、と国民に訊いてみたところで意味はないのです。主要新聞などのマスコミは、もう少し、日本国民のため、日本のためになる論を出さなければなりません。こんなのでは、社会はいつになっても良くなりません。 ◎ 立憲民主党の圧勝 選挙の最大のポイントは、与党(自公)への投票か、反(非)与党への投票かということですから、今回の選挙は反(非)与党が勝利したと言うことになります。これが厳然とした事実です。そして、反(非)与党への票で、最大のものは立憲民主党へのものです。これがプロの見方です。 それなら、今回の選挙での本当の勝者は、立憲民主党ということになるのです。そして、そこには立民・共産を中心とした野党共闘への忌避感なんぞは基本的にないのです。 これが今回の選挙の民意の厳然たる実相なのです。 (つづく) | ||
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