戦場における『映像』はシビアにみるべき | ||
[日本の政治] | ||
2022年6月29日 23時50分の記事 | ||
6月27日、ウクライナ中部クレメンチュクの商業施設に対するミサイル攻撃について、ロシアとウクライナの主張は食い違っています。ウクライナは商業施設が攻撃されたと主張し、ロシアは西側の武器貯蔵庫を攻撃し、その武器・弾薬の誘爆が工場に隣接する営業を休止していたショッピングモールに延焼したと主張しています。そして、以下のBBCの記事は、ロシアの主張などをファクトチェックした述べています。 ・ 『【検証】 ウクライナ商業施設へのミサイル攻撃、ロシアの主張をファクトチェック』(2022年6月29日 BBC)
このBBCの記事を読みました。BBCはイギリスのマスコミですが、イギリスは反ロシアの急先鋒です。今回のロシア・ウクライナ情勢をつくり出したイギリスは、当然、ウクライナの現体制をつくり出した張本人ですし、そのイギリスのBBCの報道が、そもそも中立であるはずはありません。もちろん、その根本姿勢は反ロシアです。 そのBBCの記事を読んで、ロシアの主張への反論として成立の可能性があると考えられるのは、このショッピングモールが営業していた可能性ということくらいです。 そもそも、ロシアがショッピングモールを攻撃する理由はありません。イギリスをはじめ西側の当局やマスコミは、ロシア軍は武器、資金に窮していて、余裕がないとずっといっていますから、そのロシアが軍事施設以外の建物を攻撃する理由は、基本的にはないということが、西側の情報から言えることです。 むしろ、ロシアがウクライナの西側の武器貯蔵庫を攻撃し、その武器・弾薬の誘爆したということの方が、これまで西側が流してきた情報と辻褄が合います。 ウクライナはそのような武器貯蔵庫はないと主張していますが、そのことについてのBBCのファクトチェックは、ファクトチェックと呼べるレベルとは考えられませんでした。 アゾフスターリ製鉄所もウクライナは、民間人を盾にしたと考えますが、ウクライナはそういうことをやると考えます。そして、それと同じく今回のショッピングモールも、一種の民間人の盾であったのではないかと考えます。 さらに、違和感があるのが、このミサイル攻撃の映像がふんだんにあるということです。テレビ社会、さらにインターネット社会において、『映像』があるということが当たり前になっています。そして、私たちは『映像』があることで、信憑性を感じます。 しかし、戦場はそうではありません。戦闘地域の映像というものは基本的にないのです。だから、『映像』がある場合、むしろ、まずその『映像』は懐疑的に観る必要があるのです。 今回、映像があるのは、そこが商業施設だからあると言うことなのかもしれません。真実がなにかはわかりませんが、戦場での『映像の意味』はしっかりと考える必要があります。 そもそも、通常、外部のものは、戦場において何が起きているかはわからないのです。そういう戦場についての『映像』については、慎重に見る必要があるのです。だから、まず中立的な立場は最低限保たないと、ただ、戦争に巻きこまれ、戦争に利用されるだけになるのです。 日本政府や日本のマスコミはウクライナに明らかに肩入れしすぎています。 以下は米CNNの記事の一説です。この記事は、ウクライナに供与した大量の兵器の行方、米国も把握しきれていないというもので、そこに以下のように書かれているのです。
日本政府、日本のマスコミの報道がいかに偏ったものかは、このCNNの記事を観てもわかります。もっとウクライナの主張に対してもシビヤに観なくてはならないのです。日本は本当の平和ボケです。戦争の怖さや危うさを知らないナイーブさがそこにあります。タカ派ほど、このナイーブさ、平和ボケが強いのです。 このように日本政府や日本のマスコミはウクライナに明らかに肩入れしすぎる理由は、日本が次に対ロシアについて、ウクライナと同じ立場になるから、正確に言えばウクライナと同じ立場にさせられるからです。 しかし、ウクライナに提供した武器の行方を、米国すらも把握していないというのは驚きです。まさに本サイトの右上にある『ロード・オブ・ウォー』そのものです。まさに『腐敗国家・ウクライナ』と言えるものです。そして、ウクライナが腐敗国家だからこそ、今回、戦場にさせられているのです。 もちろん、ウクライナに米国はどっぷりつかっていますし、ウクライナ当局の流す情報は、当然、英米からのものです。それがNATOの東方拡大の意味です。それは見誤ってはいけませんが、このCNNの記事の記述は、戦争を考える上では最低限の思考的態度と考えます。CNNにしては珍しく良い記事なのかもしれません。 イラン・コントラ事件を考えれば、ウクライナに提供した武器が、北朝鮮に渡っていることを、米当局者の一部が把握・指揮しているという可能性は、当然、あるわけです。 | ||
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