パレスチナ・イスラエル情勢についていかに考えるか その3 | ||
[日本の政治] | ||
2023年10月21日 23時12分の記事 | ||
本ブログ『パレスチナ・イスラエル情勢についていかに考えるか その2』(2023年10月19日)の続きです。
○ 問題は10月7日までの状況 本ブログ『パレスチナ・イスラエル情勢についていかに考えるか その2』(2023年10月19日)に掲載したアラブニュースにおけるパレスチナ・イスラエルについて記事一覧は、10月7日のパレスチナのハマスの攻撃以前の数ヶ月間のものです。 どちらかというと中立的なサウジアラビアのアラブニュースは、イランのParsTodayと比べると、イスラエルもしくはイスラエル軍からパレスチナに対する攻撃についての報道は抑制的になっています。 しかし、一覧における緑字はイスラエルもしくはイスラエル軍からパレスチナに対する攻撃についての記事ですから、それでもすごい数になっています。 また一方で、アラブニュースには、パレスチナからイスラエルへの攻撃や、パレスチナ内部での軋轢についても報道していますし、論説も現実的な良いものが多いという印象です。 とは言え、それでも8月6日の記事は以下のように伝えています。
このようなイスラエル側からパレスチナに対する攻撃状況が、すでに10月7日のパレスチナのハマスの攻撃以前の数ヶ月間にあったわけです。この数ヶ月間は、以下の毎日新聞の記事のように、5月13日にエジプトの仲介によってパレスチナ側とイスラエルが停戦に合意したあとの期間なのです。 ・ 『イスラエルとパレスチナ過激派が停戦合意 発効後にガザから「誤射」 』(2023年5月14日 毎日新聞) この停戦合意におけるパラスチナ側とは、今回問題となっている『ハマス』ではなく『イスラム聖戦』ですが、このような停戦合意後、イスラエルはパレスチナを攻撃しつづけているのです。 一方で、アラブニュースはパレスチナ側からのイスラエルへの攻撃についてもアラブニュースは報道していますが、5月半ば以降は以下のものが主だったものです。 ・ >『パレスチナ人による銃撃で4人死亡、前日にイスラエルによる死傷者を伴う襲撃 』(2023年6月21日) ・ 『テルアビブでパレスチナ人がイスラエル人を殺害、容疑者は射殺 』(2023年8月6日) * 容疑者は別の巡査によって射殺された * イスラエル警察が出した声明では、銃撃犯は占領下にあるヨルダン川西岸地区のパレスチナの町ジェニン在住の27歳である 私からしたら掲載したアラブニュースの記事が示すことは、圧倒的な力を保持するイスラエルのパレスチナに対するほぼ一方的な攻撃であり、虐殺です。それが、パレスチナ側とイスラエルが停戦合意したあとに生じているということなのです。 これが10月7日前のパレスチナ・イスラエル情勢の実相と考えます。いきなり、10月7日にハマスの攻撃があったわけではなく、ハマスの攻撃は、イスラエルのパレスチナに対するほぼ一方的な攻撃状況に対するリアクションと考えるのが正確な状況なのです。ここは非常に重要なポイントです。 『パレスチナ・イスラエル情勢についていかに考えるか その4』(2023年10月22日)へ続く。 | ||
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