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韓国総選挙の結果の意味すること
[日本の政治]
2024年4月11日 12時40分の記事

4月10日に行なわれた韓国の総選挙で、野党である『共に民主党』が大勝と報じられています。韓国大統領の尹錫悦氏の政党が『国民の力』ですので、同党が『与党』と表現されますが、韓国国会では前回総選挙の2020年から野党・共に民主党が過半数を占める『与党』です。韓国政界の現状は『ねじれ状態』で、尹錫悦氏が大統領に就任した2022年からこの状態が続いています。今回の韓国総選挙では、野党・共に民主党は議席を伸ばせないのではないかと思っていましたが、蓋を開けたら『大勝』ですので、驚いています。やはり、韓国において共に民主党の方向性を支持する気運は強いことをこの選挙結果は表していると考えます。

・ 『韓国総選挙、野党大勝見通しの余波 日韓関係めぐり政権揺さぶりも 』(2024年)

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この韓国総選挙の結果が意味することは、いくつかあると考えます。
まず、私が何度も言及してきました『朝鮮戦争』です。そして、このことが最大の焦点です。
現在も韓国は朝鮮戦争の当事者ですが(日本も)、この戦争を支えてきたのが、朴正熙政権からはじまる保守派、尹錫悦政権の与党・国民の力なのです。
一方、野党・共に民主党は、北朝鮮との融和・終戦の方向を持ち、それを推し進めたのが共に民主党の文在寅前大統領で、このことは2018年4月27日に板門店で行なわれた北朝鮮の金正恩国務委員会委員長との首脳会談で採択された『板門店宣言』となったわけです。
今回の韓国総選挙で野党・共に民主党が大勝するということは、韓国国民の中に北朝鮮との融和・終戦の方向が濃厚にあるということと考えます。そして、このことが今後大きな意味を持ち、日本に大きく影響すると考えます。


○ 韓国総選挙の結果は日本に直結する
この板門店宣言が出された2018年4月27日という『日付』は非常に重要なのですが、その意味はこれまで縷々申し上げてきました。そのことを簡単に言えば『朝鮮戦争・冷戦の構造の終焉』です。無論、このことは韓国だけではなく、日本にも直結することです。朝鮮戦争というのは、韓国側においては、韓国が前線基地、日本が後方支援基地で、その双方を統括して米軍が行動しているわけです。日本がなければ朝鮮戦争は、休戦であっても成立しないのです。
ここに日米安保条約の本当の意味があるわけですが、こう観れば日本は朝鮮戦争・冷戦のまったくの当事者なのです。朝鮮戦争は日本の戦後の政治、経済、社会の根本であり、戦後、日本はこの戦争にずっと関わってきたのです。
韓国の与党・国民の力の尹錫悦政権は、野党・共に民主党の南北融和・終戦の方向とは真逆です。だから、日本においては、朝鮮戦争・冷戦の構造を支える55年体制の自民党政権とは非常に親和性があるわけです。このことは1963年に成立した朴正煕政権のときから変わりません。
無論、このことの本質は反日、親日というレベルの話しではなく、朝鮮戦争・冷戦の構造を支えるか否かということにつきます。はっきり言って、反日、親日とかはほとんど関係ない日本国民のことが無視されている戦争のお話しなのです。言ってみれば、この朝鮮戦争・冷戦の構造を支えるものを親日と言い、そうでないものを反日と言っているに過ぎません。そういうレッテルを貼って、この朝鮮戦争・冷戦の構造を支えているに過ぎないのです。
そして、この日韓の系譜の中心に、岸信介・安倍晋三という存在があるわけです。いうまでもなく、勝共連合・統一教会もこの系譜にあるわけです。そして、当然、2018年前後、安倍晋三氏は文在寅前政権と対立し、同政権を攻撃したわけです。朝鮮戦争を終戦させないために。
当時、連載をしていたザ・フナイには、アベ政権が文在寅政権と対立し、攻撃したことを批判しました。しかし、その後、その安倍晋三氏は射殺され、アベ派は解体されました。歴史はそのように流れている。
米軍撤退論を言ってきたトランプも朝鮮戦争終戦に動きました。ですので、そのトランプと安倍晋三氏が盟友ということはありえないのです。トランプが大統領に就任して最初に行なったことが、新自由主義のTPPからの離脱でした。一方でこの新自由主義のTPPを率先して推進したのは安倍晋三氏です。こういうところを観てもトランプと安倍晋三氏に親和性はありえないのです。真逆の政治家。
安倍氏が規制緩和を進め、消費者・生産者の安全を軽視する新自由主義者だからこそ、現在の紅麹問題でクローズアップされている『機能性表示食品』をアベ政権が推進したわけです。この『機能性表示食品・紅麹』問題は、新自由主義者・市場原理主義者などがかかわり、大阪もかかわる極めて闇が深い問題と考えます。
話しをもどすと、本当なら2018年、19年で朝鮮戦争の終戦という方向性は明確になるはずでしたが、日本側と韓国内の保守派の反対で頓挫したわけです。でも、この問題はパワーバランスの問題ではなく、契約の『日付』の問題なので、その日付をすぎれば、無理が出てくるわけです。実は現在の米国も同じ問題を抱えているのです。キシダ訪米の意味はこのような問題があるわけです。
このように順を追ってみてくれば、現在の日本においては、自民党の屋台骨であった派閥はほぼ解体され、朝鮮戦争・冷戦の構造である55年体制は揺らいでいます。そして、以下の文春の記事では『《衆院選激戦区予測》自公83議席減!過半数割れで自民分裂』とあります。自民党消滅まで視野に入っている。まさに朝鮮戦争・冷戦の構造の終焉です。

・ 『《衆院選激戦区予測》自公83議席減!過半数割れで自民分裂〈安倍派5人衆、東京15区、大ピンチ公明、萩生田&木原を直撃・・・〉 激戦区103「小選挙区当落予測一覧表」付き 』(2024年4月10日 週刊文春)


現在の日本の政界で起っている、韓国総選挙で生じたことと同じことと考えますが、本ブログの以下の記事の内容はそのままと考えます。

・ 『二階派、安倍派、岸田派の解散の意味を考える その1 』(2024年1月22日)

・ 『二階派、安倍派、岸田派の解散の意味を考える その2 』(2024年1月23日)


アベ政権時代、トランプと文在寅前政権が進める南北融和・終戦の方向を後押しせず、そのことを徹底して邪魔をした日本の政界とマスコミの言動は、日本にとっては今後、非常に大きなマイナスになると考えます。かなり大きな責任が発生すると考えます。このこともすでに数年前にザ・フナイの連載で指摘しています。

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○ 『餓死した英霊たち』

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先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

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◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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