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ロシアへの北朝鮮兵士の投入――別の見方があるのではないか
[日本の政治]
2024年10月25日 0時46分の記事

北朝鮮の特殊部隊など1万2千人がロシア側でウクライナとの問題に派遣されると報じられています。このことに米韓はカンカン、本命のイギリスは激おこプンプンという感じで、以下の現代ビジネスの記事に至っては、北朝鮮がウクライナへ参戦すれば、北朝鮮への(西側?の)圧力は増し、朝鮮半島の緊張は増し、(韓国をはじめとする西側が?)北朝鮮へ侵攻することになるというようなことを曖昧に語っています。もしかしたらそうかもしれませんが、この派遣される北朝鮮の特殊部隊が南北軍事境界線に展開されていた最精鋭であれば、今回のロシア・ウクライナ情勢行きで、当然、北朝鮮から韓国へという軍事的方向性は希薄なります。しかし、その上でこの北朝鮮兵のロシア・ウクライナ情勢行きで朝鮮半島が緊張するのなら、それは韓国をはじめとする西側が北朝鮮及びロシアにちょっかいを出すと言うことになります。ちょっとこの現代ビジネスの記事は主語がはっきりしないのでとてもわかりにくい。そうなるのはプロパガンダやミスリードのためなのでしょうか?

・ 『北朝鮮のロシア派兵「絶望的」 英国防相が強い懸念 』(2024年10月22日 共同通信)

・ 『「北朝鮮特殊部隊はゲームチェンジャー」 韓国軍事専門家が語る理由 』(2024年10月21日 朝日新聞)

・ 『北朝鮮が1.2万人派兵決定 ウクライナ侵攻に「参戦」―韓国政府 』(2024年10月18日 時事通信)

・ 『ロシア兵に偽装する北朝鮮兵士の姿が…!「特殊部隊1万2000人」のウクライナ参戦が事実なら、「朝鮮半島情勢」は一気に緊迫する! 』(2024年10月23日 現代ビジネス)

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北朝鮮の精鋭部隊がロシア・ウクライナ情勢へ派遣されると、ロシア側に有利となり、ロシア・ウクライナ情勢終結の可能性が高まり、その後、ロシアと北朝鮮が朝鮮半島で南側に侵攻する可能性があるので、西側が怒っているというストーリーはありうるかもしれません。
ただ、私がこの10年申し上げてきたことからすると、ロシア・ウクライナ情勢が終結すると、まずそのことにつれて中東情勢がおさまります。中東におけるロシアのプレゼンスを排除するために、西側(英米バイデン、ヌーランドなど)がロシア・ウクライナ情勢を明示的に2013年からつくってきたとお話ししてきました。
そして、ロシア・ウクライナ情勢において、ロシア、特に黒海艦隊の戦力が低下したことによって、中東へのロシアのプレゼンスが低下し、西側の中東への動きが活発になっているわけです。その尖兵がイスラエルなのであり、だから現在、中東は大戦前夜なのです。2013年以来に一端、中東大戦の可能性があり、そのことが黒海艦隊などによって阻まれましたが、今が中東大戦の絶好の機会なのです。この構図については10年前から言ってきたとおりです。
一方、現状において、ロシアにとって最大のポイントは実は東アジア、特に朝鮮半島にあります。なぜなら、ロシアの西側でロシア・ウクライナ情勢となっているときに、今度はロシアの東側で戦端が開かれると、国土が広いロシアは二正面になり、ロシアにとって大変に危機的な状況に直面します。
そして、その最大のポイントが朝鮮半島なのです。しかし、その朝鮮半島では昨今、南北の小競り合いがエスカレートしてきて、緊張が高まっています。そうなるとロシアにとっては悪夢の二正面の可能性がたかまるわけです。そして、そのときは中東なども含めて世界大戦となっていくのです。
ただ、そういうこときに、ロシアが北朝鮮の兵力を朝鮮半島から別地域に移動させると言うことは、その朝鮮半島の緊張を低減するためというように見ることは、当然、できると考えます。そう観ると、英米韓が北朝鮮兵の問題で怒るのは、朝鮮半島で火を付けようとしていて、それができなくなったからということは十分言えると考えます。もちろん、これはひとつの見方です。単なるひとつの見方。
ただ、朝鮮半島で火が付けられると言うことは、これまで何年も前から申し上げていることです。そして、そのとき、世界大戦、核戦争になるとも申し上げてきました。状況は予想通り推移していると考えています。そして、すでにそういう時期になっているのです。

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くる天

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐勇治(政治評論家) さん
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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