資本主義とTPP | |
[日本の政治] | |
2016年4月3日 23時55分の記事 | |
本ブログ「米・カリフォルニア州、最低賃金を時給15ドルに」(2016年4月1日)で、資本主義の限界について書きました。
資本主義というのは、資本を拡大化することが目的の制度です。そのためにすべてが正当化されるシステムです。したがって、当然、そのために国家というものも利用します。その中に実は戦争というものがあります。戦争や軍事に資本が投下され、資本の拡大のために戦争が生じるわけです。戦争において言われるスローガンは何も意味を持ちません。本質はこの資本の拡大にあるわけです。世界の近現代の実相はすべて最終的にこのことに行き当たります。その資本の拡大のために人々は闘わされるのです。それを拙著『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』(2015年 ビジネス社)で書きました。 もちろん、このことに日本も例外ではありません。 資本は近代からボーダーレス、多国籍です。そして今やこのことはさらに明確化しています。今度は国家という枠組みをなくして市場を大きく、つまり資本を拡大化させるフィールドを大きくしようというのがTPPであるわけです。そのTPPが成立するとき曲がりなりにも富の再分配や労働環境の悪化を是正してきた国家という枠組みがなくなります。人々は無防備になり荒野に放り出されるわけです。そもそも資本を拡大化させる市場の原理に富の再配分の機能などはありませんからそのようになります。 富の再配分などをして社会(国)の環境を整えることが仕事で、国というものがあって存在する政治家がTPPに賛成すると言うこと自体、本当はおかしなことです。それでもなお賛成すると言うことは、勘違いをしているか、視線が国家・国民に向いていないと言うことと考えます。 ただ、このようなTPPが成立する方向性は、資本主義の終焉を実は意味します。これは先日、本ブログで述べたとおりです。ですので、いずれやはり大きな大転換が日本を含め世界的に生じる可能性は、実は大きくなっているのです。 | |
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