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日本の経済社会の崩壊の予感
[日本の政治]
2016年5月6日 22時25分の記事

羽田空港のC滑走路の地盤改良工事で施工不良の問題が浮上し、施工を請け負った東亜建設の社長が辞任する意向であることが報じられています。

「東亜建設、社長辞任へ 羽田関連の施工不良問題で」(2016年5月6日 日本経済新聞)

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羽田空港も今や国際化が進み、小さいながらも成田に代わり日本の玄関口になりつつあります。そのような空港の滑走路という問題があれば人の命に関わり大事故に発展する重要な部分で、施工不良の疑いが生じたということは、そこに何か非常な危機的様相を感じざるを得ません。あってはならないことが、重要な局面で生じるようになっているということが問題の深刻さを物語っているものと考えます。
先日、打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ」も、ケアレスミスにより使い物にならないものになっています。製造費用に300億円以上をかけ最先端分野のプロジェクトがケアレスミスで失敗するという状況は、上記の滑走路施工不良の問題と同様、あってはならないことが、信じられないことに重要な局面で生じるようになっているという深刻さがあるものと考えます。
この他に、シャープの経営が傾きその買収交渉ではすったもんだの事態となり、東芝も経営が思わしなく同時にその経営に不透明さが付きまとっています。三菱重工は豪華客船の建造では、1000億円の受注で2000億円以上の損害が発生する事態となっていて、同系列の三菱自動車は燃費について偽装をして、世間から不信をかって売れ行きが落ちると経営陣が責任をとる前に弱い立場の従業員や下請けに犠牲を強いるという事態になっています。
このようなニュースが目白押しなのですが、これらの情報に接すると現状の日本の経済社会は非常に深刻な事態に陥っているものと考えます。テレビでは毎日、日本のココがすごいというような番組が放送されていますが、実態はその逆で大きく世界からも取り残され始めているように考えます。
このような情報が示すことは、単に企業や仕事のモラルがなくなったと言うレベルではなく、もっと別次元の何かが壊れ始めているという状況のように思います。非常に深刻な事態を感じさせます。
政治においては経済政策が既に何の成果を上げていないだけでなくダメージを生み始めたという状況と思われる一方、政権は言葉だけが先行して何をやろうとしているか意味不明な迷走状態に入っているものと考えます。手段だけを振り回し、それが目的化していて、本当の意味で何を目的として施策を行っているかという最重要ポイントが全く見えてきません。何か日本が非常に大きな問題を抱え始めている、そういう情報が極めて増えてきているように思います。そして、そのことへの対処が実は何もできていないというさらに深刻な事態が進行しているように考えます。

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日本と世界の政治経済の本質を読み解く-ブロくる
片桐勇治(政治評論家) さん
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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