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キーワードは私物化
[日本の政治]
2021年2月15日 23時46分の記事

森氏の女性蔑視発言による辞任。ご本人も、ご本人以外も森氏の功績をことさらに言うのですが、五輪開催を無事に終える前に、国際的な批判を浴び、日本の名誉を貶めて辞任に追い込まれたのですから、そのような人物の功績はあるはずもないでしょう。

「選手が高めた五輪ムード、無にする醜態 森会長辞任」(2020年2月14日 時事通信)

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今回の森氏の発言で何らかの損害賠償すら生じる可能性があります。それが五輪組織委員会に向けられる可能性もあり、額は膨大なモノになるでしょう。まさに中止になったら大変なことになるでしょう。もちろん、日本の国民がそれを補填するようなモノではありません。
そのようなレベルの失態をした森氏の功績を言っても、同氏の無能さは隠すことができません。本当に有能な人物ならこのような失態はせず、五輪を成功させて、まさに人生最大の功績の一つとすることでしょう。森氏については、首相時代と同じ失敗を繰り返して晩節を汚したに過ぎません。
その森氏の後任について色々と言われていますが、この無能な森氏ができたのですから、基本的に誰でもできると考えます。長期間働いてきたスタッフもいるでしょうから問題はないはずです。森氏の交渉力が言われるのですが、失言で辞任に追い込まれたモノに交渉力があると考える方がおかしいでしょう。今後、五輪組織委員会や五輪に問題が生じた場合、それは長年トップをしてきた森氏の指導力のなさの証でしかないでしょう。
後任には女性と言われていますが、森発言から辞任に至った経緯を考えれば、そう考えるのは一理あります。ただ、4者会談(バッハ会長、五輪組織委員会会長、都知事、五輪相)を考えると、仮に森氏の後任が女性になれば日本側の3名はみな女性になります。この会談は東京五輪の最も高位の会談でしょうから、そこで日本側から男性がいないと言うことになります。これまでは少なからずバランスはとれてきたわけですが、3名が女性となり、男性がいなくなれば明らかに多様性の欠如となります。森氏は男性代表でもなんでもなのです。多くの男性はこの森発言に怒っているのです。さて、この多様性の問題をどうするのか? 女性は男性の意見を代弁するというのなら、男性も女性の意見を代弁できるということになります。この議論は、いずれ、全部男性でも問題ないという結果を招きます。ですので、森後任には、優秀で若く、クリーンで国際的な知名度がある男性という選択肢は当然、考えるべきです。

キーワードは私物化
さて、昨日の本ブログ「アベ氏では必ず政治闘争になる なぜならまだ疑惑が晴れていないから」(2021年2月14日)では、森氏が後任人事を勝手に決めようとして、そのことにIOCが激怒した一連の経緯を観て、この問題の本質は森氏の五輪の私物化と述べました。以下の部分です。


森氏の後任人事について、以下の記事では、辞任に追い込まれた森氏が暴走して勝手に森氏が決めようと動いたと書かれています。

「五輪組織委トップ人事で森・川淵ラインが『暴走』、元大物財務次官も無力」(2021年2月13日 ダイヤモンド・オンライン)

以下のFNNの記事でも、川淵氏が「11日、森会長と1時間にわたり会談を行い、会長を引き受ける意向を示した」とあるので、森氏の独断であるのは間違いないでしょう。因みに、このFNN・フジ・産経の記事は、森氏の意向を後押しする内容と考えます。

「IOC委員『森会長の決断は正しい』 後任は川淵氏で調整」(2021年2月12日 FNN)

しかし、その川淵氏の人事は流れたわけです。そして、以下のアエラの記事にはその人事を止めたのは、IOCと書かれています。

「女性蔑視発言の森喜朗元首相『川淵後継』を止めたのはIOCだった」(2021年2月14日 アエラ)

要するに森氏は自分でトンデモナイ国際的な問題を引き起こし、辞任に追い込まれたにもかかわらず、自分で後任人事を勝手に進めて、最後はIOCに止められたと言うことなのです。まったくあきれかえるばかりです。ものすごい滅茶苦茶なわけで、良くこんな人物をトップにして、これまでやってきたと考えます。

さらに、この一連のことを観て思うことは、森氏の五輪私物化です。これが一番の問題と考えます。あの森発言には、女性蔑視、パワハラという要素がありますが、それ以上に、あの発言の本質に森氏の五輪私物化があると考えます。



この森氏の後任人事の一件を観ていて、もう私物化としか思えなかったのですが、以下の記事では、五輪は無報酬と胸張っていた森氏が、五輪納入業者から多額の献金を受けていたと報じられています。この記事を観て率直に森氏については同情の余地は皆無だと思いました。森氏は公職についているわけではないので、贈収賄と言うことではありませんが、この記事は明らかに森氏が五輪でやりたい放題という実態の証左と考えます。五輪組織委員会会長という立場にたって、政治献金を集めるというのは間違いなく禁じ手でしょう。背任の可能性は十分にあると考えます。そして、それで無報酬と言い張るのは、普通に嘘つき、もしくは悪質な偽善者としか考えられません。

「『無報酬』と胸張った森喜朗氏 五輪納入業者などから年6000万円献金」(2021年2月15日 NEWSポストセブン)

この記事を観て、一体、いくらお金が流れたのかと率直に思います。五輪組織委員会でチェックが緩ければ、いくらでもできてしまうわけです。そして、上述した「五輪組織委トップ人事で森・川淵ラインが『暴走』、元大物財務次官も無力」(2021年2月13日 ダイヤモンド・オンライン)は、五輪組織委員会で森氏に対するチェックが非常に甘い可能性を示しています。何せ、元大物財務次官の事務総長は森氏の川淵氏後任選定を知らされていなかったと記事にありますから、まったくガバナンスが目茶苦茶なのです。
とは言え、もうそういうお金の流れはとっくに終わっているだろうなとも思います。通常は、大会の2、3年前には終わるものです。それは、大会に業者などが関わることが決められるのが、大会の5年ほど前になるからです。皆が気がつく頃には終わっているということです。
さて、昨日の本ブログ「アベ氏では必ず政治闘争になる なぜならまだ疑惑が晴れていないから」(2021年2月14日)では、元JOC参事の春日氏が、森氏の後任にアベ氏が良いという非常にトンチンカンなことを述べていることを取り上げてました。そういえば、そのアベ氏は『桜を観る会』でやはり私物化という批判を受けました。まさに私物化のオンパレードなのですが、そような私物化の批判を受ける者を、どうしてみな推薦したり、褒め称えたりするのでしょうか? 非常に不可解なことです。どこかが腐っているとしか思えません。
そして、アベ氏と森氏の共通項はもう一つあります。それは自民党の派閥です。清和会。橋本聖子氏はその清和会所属です。これは非常に問題があると考え、間違いなくさらなる五輪私物化の温床になる要素と考えます。すでに、上述したように森氏には間違いなく五輪私物化と考えられる動きが報じられているのです。
あと、あの橋本聖子氏のパワハラ批判を受けたキス写真。男女が逆だったらもう国会議員ではなくなっていると考えます。これも何でもやりたい放題、すなわち私物化ということなのでしょうか?

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1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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