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ワクチンのお話し その2 2
[日本の政治]
2021年2月23日 2時28分の記事

昨日の本ブログ「ワクチンのお話し その2 ?」(2021年2月22日)の続きです。

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もはやぐちゃぐちゃな日本政府
このワクチン、以下の週刊朝日の記事では、確保に失敗していると日本政府関係者が述べていると報じています。この記事を観るとテレビでの報道と現実はかなり乖離しているのは明らかです。その現実と乖離している報道とは何かと言えば、それが政府への忖度、非現実の報道ということなのです。先の大戦における勝った勝ったという非現実を国民に流し続けた大本営とメディアと同じなのです。そして、そういう非現実を流し続ける国は、先例どおり、必ず亡びます。もう一度言います、そういう非現実を流し続ける国は、先例どおり、必ず必ず亡びます。社会においてウソは大敵なのです。なぜなら、人間は言語・コミュニケーションの動物だからです。だから嘘つきはリーダーになってはいけないのです。

「ワクチン確保に失敗か『6月末までに全国民分を確保は無理』と政府関係者〈週刊朝日〉」(2021年2月19日 週刊朝日)

話しを戻すと、日本政府が確保することに問題が出ているのはワクチンだけではありません。注射器についても問題がすでに発生しています。通常の注射器はワクチンを一瓶あたり5回とれるのに対して、特殊な注射器は6回とれるのです。この特殊な注射器が今、世界中で必要とされています。なぜなら、ロスが少なくより多くの回数の接種が可能になるからです。以下の記事では日本はそれを確保できず、韓国はできたことを報じています。

「日本が確保できなかった“ワクチン注射器”...韓国は4000万本契約完了=韓国報道」(2021年2月17日 WOW!Korea)

そして、以下の日テレの記事では、その特殊な注射器の製造が韓国で進んでいると報じ、その下の共同通信の記事では、日本がその特殊注射器を韓国に購入要請をしたことを報じています。

「韓国“ワクチンの無駄を最小限”注射器製造」(2021年2月4日 日本テレビ)


「日本、韓国に注射器の購入要請 ワクチン接種用の特殊タイプ」(2021年2月18日 共同通信)

約1年半前、韓国に対して輸出規制をするというトンデモナクひどいことをしておいて、今になってこのざまでは話になりません。ホントに情けない国。右翼政権というのはホントにダメだ。まったく、日本政府は国内外の戦略が目茶苦茶です。本当に話にならないレベルです。日本はどうして協調・平和ということを第一義にしないのか、本当に理解に苦しみます。
このような惨憺たる目茶苦茶な状態は最長期政権となったアベ政権を筆頭とする何十年にもわたる自民党政権でつくられたものです。それにしてもワクチン担当相のクシャおじさん河野太郎氏は一体何をしているのでしょうか? ハンコをなくすの、なくさいのという役所の部下にやらせるような仕事を、嬉々としてやっていたのに、いざ、本当に大事な仕事に関してはまったくの無脳をさらけ出しています。無能さは顔によく出ています。
日本のワクチン開発・製造能力は皆無に等しい状況です。まったく自立性がなくなっているのです。これ、国民の命に関わることですからね。その上に他国からもワクチンを調達できない、注射器も最新のものは調達も製造もできないというのが、クールジャパンであるわけです。クールジャパン。本当に情けない。冒頭で取り上げたブログ記事「ワクチンのお話し」(2020年4月28日)では以下のように書きました。


ただ、実は日本のワクチン開発は必ずしも楽観的な要素ばかりではなく、そのことが以下の東洋経済の記事に書かれています。この記事にあるとおり日本は圧倒的に出遅れていて、だからこそ、上記のスプートニクの記事にワクチン開発国として載っていても、その具体的な動きを示すリンクがなかったものと考えます。

「『コロナワクチン』日本が圧倒的に出遅れる事情 国家が民間に丸投げしたツケ、海外頼みの悲哀」(2020年4月25日 東洋経済)

日本はどうして遅れてしまっているのか? それは、簡単に言うと、巨額な資金が必要な製薬業界で、ワクチン開発を民間に丸投げしたことによって、ワクチン開発企業が立ちゆかなくなっているからです。
実はこのことはワクチンだけではなく他の薬などについても同じなのです。日本は非常に遅れているのです。5、6年ほど前、ドイツのマックスプランク研究所でマイクロRNAの研究をしていた知人から、その事情をじっくりと聞きました。曰く、日本の製薬会社は化学をベースにしているが、海外の製薬会社はDNAをベースにしてドンドン進んでいて、SF映画のようなものもすでにあるとのことでした。化学をベースにしているとは、私たちが知っている薬のことですが、世界はそういうレベルではすでにないということなのです。
このDNAなどのことでも日本は遅れているのです。この私の知人は、そういう惨憺たる状況を何とかしたいと熱心にお話しをしてくれましたが、このような日本の後進性が、韓国がPCR検査をドンドンやり、日本がPCR検査をしなかったという差が生まれた根本的な理由の一つです。やりたくてもできない。だから、日本国民のために首相の安倍氏は韓国に頭を下げてでもしなくてはならなかったのですが、そのような動きを一切しませんでした。したがって、当然、そのことで失われた命が数多あると考えます。
要するに、製薬などの分野で韓国が先を走り、日本は後進国なのです。だから、左様に差がついたのです。このようなものは、長い時間をかけた蓄積の差なのですが、韓国はすでに先を行っているわけです。そして、安倍政権ではその差が広がるばかり、つまり縮めようともしていなかったと言うことなのです。本ブログ「本当にレベルが低いミヤネ屋」(2020年4月27日)で述べたように、小泉・竹中構造改革路線以来、日本の医療は、国民にとってという意味で非常に疎かにされています。これまで多くの医師の方々のご努力で何とか一線のレベルを保っていますが、そもそも国民の医療のクオリティは、安倍政権で上げられることはなかったのです。そういうツケが、今、この新型コロナウイルス問題で大変な勢いで噴出しているのです。
私たちは、新しい時代において、このよう医療や製薬についても、国民、そして何よりも人間を大事にすることを中心に立て直していかなければならないのです。そのために、今、立ち上がらなければならないのです。


この日本の医療・製薬の自立性の喪失について、もう一つ別のお話しをしておきまししょう。それは子宮頸がんワクチンについてです。
子宮頸がんワクチンについては以下のように副作用が言われ、集団訴訟になっています。

「子宮頸がんワクチンで集団提訴 63人、健康被害訴え」(2016年7月27日 朝日新聞)

実は子宮頸がんワクチンは早期から問題が言われていて、今から12、3年前、国民新党はこのワクチンの採用を徹底的に反対していました。国民新党は議員数が10名程度の小さな党でしたが、医師の議員が二人いて、一人は自見さんでハーバードで公衆衛生を教えていて、もう一人は森田氏でした。この二人が専門家として、子宮頸がんワクチンは効果が極めて限定的な一方で、必ず問題が起るという理由で徹底的に反対していて、そのことを政調会で厚労省の役人に強く言っていました。
その時にこの二人の議員から出た言葉が日本人女性を実験のモルモットにする気かというものでした。そして、その後、上記のように集団訴訟になり、この二人の議員の言っていることの正しさが証明されたのです。この集団訴訟の記事が出たとき、日本政府は本当にひどいことをするものだと心から思いました。このワクチン接種を進めたのは当然、自公政権です。そして、これ以上にひどい女性虐待はないと思っています。何せモルモットにしているのですから。
この『日本人女性を実験のモルモットにする気か』という言葉には、他の意味も含まれています。それは、まったく日本政府は日本の製薬会社をまったく育てようともせずに、一方で海外の製薬会社がつくっているものを何の疑念も抱かずに、言われるがままに導入するひどさと、そういうことを平気でする新自由主義という意味です。
すでにこの時から日本政府・自公政権は自国のワクチン開発を放棄し、海外の製薬会社の言われるがままでしたから、2021年の現状においてワクチンなどで自立的な開発・製造ができなくなっているのは当然の帰結なのです。不思議でもなんでもないことなのです。
その上、最新の注射器を製造する能力すら失われているわけです。このような自立性の喪失は昨年問題になったマスクだけではないのです。マスクなんぞ序の口です。そして、この自立性の喪失は国民の命に直結するのです。このような状態は新自由主義の賜物であり、経済人、自民党・野党などの新自由主義の政治家が招いたまったくの災厄なのです。そして、この問題の本質はお金の問題なのです。お金です。それ以外にはありません。
そして、上掲した「ワクチン確保に失敗か『6月末までに全国民分を確保は無理』と政府関係者〈週刊朝日〉」(2021年2月19日 週刊朝日)というように、ワクチン確保が難しくなっていることが報道されると、以下のようにワクチン接種回数を1回にするということが、自民党で言われるわけです。何の釈明も、謝罪もなしにです。ホントにふざけています。まったく『ふざけんな自民党』と言いたくなります。ここまで、日本を落としたのは自民党そのもだろうと心から思います。国民の命は何も考えず、まったくどうでも良いことばかりをやり続けるのが自民党、まったくこのこと以外に考えられません。まったくひどい党です。

「自民、『1回接種』容認も ワクチン供給遅れ見越し」(2021年2月22日 時事通信)

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◎ 拙著です

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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