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《日本の政治》 暗黒の時代の到来
[日本の政治]
2021年11月10日 23時47分の記事

暗黒の時代が到来しています。一体、この暗黒の時代を何人の人が乗り切れるのだろうか? そう考えます。きっと数年後、ワクチンをすべきか、すべきでないかで悩んでいたことが、とても牧歌的なことに感じることでしょう。現実として、これからとても大変な時代が到来します。少なくとも10年は続くと考えます。きっと、その期間はものすごく長く感じるでしょう。死にたくなるくらいに。

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まず、その最初の一歩。
以下のようにアベ氏がこれまでの清和会の会長になる見通しと報じられています。そもそも自民党のオーナーなのですから当たり前の話しです。
ただ、自民党のオーナーであるのに、清和会の会長というオモテに立つと言うことは、焦りの裏返しとも考えられます。憲法改正への布陣として前面に立とうとしているのか、逆にそのために焦っているのか。実は自民党に分裂の兆しがあるのか。まだわかりませんが、そこに『焦り』などの可能性はあります。

「安倍元首相 自民 最大派閥会長就任へ 『安倍派』となる見通し」(2021年11月10日 NHK)

このことに関連した話しですが、10月3日、ある政治ジャーナリストが、清和会のオーナーは福田家という『珍説』を披露していましたが、上記の記事を見ると、そういうことをあり得ません。
この『珍説』を見て、さすがに笑ってしまいました。何も知らない。近代以降の日本の歴史も、かつて大陸で何があったのかも、まったく知らない。それでよくこんなことが書けるなと思いましたが、逆に言えば何も知らないから、書けてしまうのでしょう。
その珍説記事は、自民党のためにウソをついているのか、それとも何も知らないのか。その両方だと考えますが、言論としてはあまりにもレベルが低い、としか言えません。
それが、現在の日本の政治ジャーナリズムのレベルです。だから、政治はどんどん悪くなり、暮らし向きは悪化するのです。でも、そういうジャーナリストの生活はきっと上向いているのでしょう。

◎ ほらね、言ったとおりになったでしょう?
以下のサイトでは、首相のトリクルダウン岸田が、選挙時に「新自由主義との断絶」と断言したのに、選挙が終われば、新自由主義の旗手・タケナカ氏などを入れて、まったく新自由主義と断絶していないと嘆いてます。もちろん、その嘆きの主張はまったく正しいことです。

「政府のデジタル田園都市会議に竹中平氏!「新自由主義との断絶」と選挙時に断言した岸田首相」(2021年11月10日 情報速報ドットコム)

9月30日に書いた本ブログ「《日本の政治》 国難の正体 アベ・スガ体制の継続に過ぎない」では以下のように岸田氏の政策は「額面通りに受け取ることは、現状では危険」と書きました。


◎ 『ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。』が再びか?
岸田氏は経済政策について、『再分配』という言葉を使っています。再分配、積極財政政策などの反新自由主義政策は現状とこれからの日本には絶対的に必要です。
しかし、2012年の総選挙、自民党は『ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。』と、反新自由主義、反TPPをうたったわけです。
当時、チャンネル桜に出ていた私は、この言葉に完全に欺されてしまって、アベ氏を支持してしまい、皆さんに正しい評論をお伝えすることが出来なかったわけです。
実際、その後、アベ氏は半年も経たないうちにTPPを推進したわけです。まさに舌の根も乾かないうちにという表現がぴったりの豹変ぶりですが、それに簡単に欺されたのは私の未熟さです。アベ氏はそもそも新自由主義者。そういう様々なこと、欺瞞を私は見抜けなかった。その私の未熟さ故に、みな様に不正確なことを申し上げてしまったわけです。このことは、改めてみな様に心からお詫び申し上げます。本当にすみませんでした。
こういう一件があるので、岸田氏の政策も当然のこととして、額面通りに受け取ることは、現状では危険としか言えません。実際、岸田氏はアベ・スガ体制をまったく批判していません。
再分配、積極財政政策は現状の日本に必要ですが、この政策は政権・政府の清廉潔白さが必要になります。なぜなら、政府のお金を配分することになるからです。その配分の過程に公平さ、清廉さがなければ、必然、そのお金は単なる利権になり、かえって国民にとっては大きな負担と負債になるのです。それがアベノミクスの本性であるのです。したがって、公文書偽造、国会での虚偽答弁、お金にまつわる疑惑のオンパレードであったアベ・スガ体制への徹底した批判なくして、再分配をいうのは、新たなる利権の誕生となると言うことに過ぎないのです。それはもちろん、選挙前のバラマキということをも意味します。票を金で買うということです。日本国民がそういうくさったことを許すのかどうか。ここが間違いなくポイントになります。
このようなことも含めて、現状、考えることは、岸田氏では新時代に相応しい経済システムの構築は不可能と考えます。少なくともその徴候は現在においては見えない。口で『生まれ変わった自民党』とどんなにいってみても、そのための批判や行動をしていないのでは、単なる口先だけの話しでしかなく、実質がないのと同じです。むしろ、口先だけで、実質、利権になるのなら、それは単なる詐欺でしかありません。その利権は国民からの税金でつくられるのです。


少なくとも、今回は政治評論家としての役割は果たせたと考えます。
2012年、そして今年の選挙とも、自民党は選挙さえ乗りきれば、それで良いと考えているものと考えます。そう言う意味で、自民党の言う公約は真に受けない方が良いと心から考えます。
でも、自民党はそのツケはいずれ払うことになります。
本ブログ「《日本の政治》 やはり岸田政権の言動はおかしい」(2021年11月9日)で、以下の野口悠紀雄さんが書かれた記事を取り上げました。その記事には、日本人の賃金は国際的に低く、アベノミクスにより世界5位から30位に転落、日本の賃金はアメリカの約半分、韓国より低くなっていると書かれています。大変に良い記事です。

「日本人は国際的に低い給料の本質をわかってない アベノミクスにより世界5位から30位に転落した」(2021年10月3日 東洋経済)

選挙前にどんなに調子の良いことを言っても、現実がどんどん悪くなる、そうなると当然、政権党である自民党への責任論が出てきます。もう日本の状態が悪すぎて、すでに誤魔化せなくなっています。
このようになることは、必然的に10年以上前から予測できたことと昨日申し上げましたが、現状はすでにはっきりとその結果が出ているのです。それもかなりひどく。それなら誤魔化すことはできません。
とは言え、一つだけ誤魔化す方法があります。それは、戦争などを起こすことです。国民を愛さない為政者の常套手段。
上述のように岸田自民党政権のことは『言ったとおりになっています』が、暗黒の時代の到来も、このまま行けば100%そうなります。その時代は皆さんにとって最悪・最凶の時代です。これだけは、ここではっきりと警鐘を鳴らしておきます。日本から出ることができる人は、出た方が良いでしょう。

◎ ナチスの再来か
今回の選挙において、維新について、以下のガーディアンとロイターは『右翼ポピュリスト』(ガーディアン)、『右翼』(ロイター)と表現しています。

「Japan election: rightwing populists sweep vote in Osaka | Japan | The Guardian 」(2021年11月1日 ガーディアン〔英大手紙〕)

「Dark horse right-wing party emerges as third-largest in Japan lower house 」(2021年11月1日 ロイター)

正しい評価・表現と考えますし、世界はこう見ているのです。
その右翼ポピュリスト政党とくっつくのが国民民主です。そもそも党名に『民主』とつけていることが自体が、嘘くさいわけです。
民主主義を標榜する政党なら、右翼ポピュリストと歩調を一にすることはあり得ません。
実際には国民民主も右翼ポピュリスト政党なのです。だから、歩調を一にするのです。
その国民民主と『連合』が、やはり歩調を一にしているわけです。当然、『連合』も右翼ポピュリストと考えます。ここに右翼ポピュリストの大政翼賛の片割れがすでにできているわけです。いずれ、自民と戦前軍国主義復古の大政翼賛会を形成するでしょう。
右翼ポピュリスト(維新、国民民主)と労働者組織(連合)。これ、普通に考えて国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)と同じではないですか?
ナチスは、右翼ポピュリズムで、反ユダヤ主義と同時に強烈な反共産主義であったわけです。さらに、強烈な民族主義で、ヘイト、暴力は当たり前であったわけです。そして、青年運動(青年党運動、青年崇拝/この意味がわかる人はわかる)。
右翼ポピュリストと評されるのは、このような意味であるわけです。ヘイトと暴力を抜けば、もうすでに始まっているのではないでしょうか? ヘイトはすでに始まっている? 確かにそうですね。言葉の暴力はすでに始まっていますね。リコール署名の改ざんも当たり前のように行なわれた。それなら、やはり暗黒の時代はすでに始まっているのです。
そして、こういうところに、右翼新自由主義政党の自由民主党があるわけです。維新と自民党の蜜月はずっと言われてきました。以下の記事は、そのことを報じる数多ある記事の一つです。

「大阪の自民地方議員が石破氏支援の会 維新と蜜月に反発」(2017年8月27日 朝日新聞)

右翼新自由主義政党である自民党が、『民主』と党名につけるのも、やはりおかしいと考えます。そもそも戦前の軍国主義・国家神道の体制に復古させようとしているわけですから、そこには民主的な思想は一切ないわけです。彼らが批判する共産党の方が、はるかに民主的であると考えます。
その自民党と連立を組む公明党は、やはり『下駄の雪』なのでしょうか? 現状、政策的な言動はもはやぐちゃぐちゃです。やはり下駄の雪。どんなことがあっても付いていきます、ということにしか見えません。そこにはプライドのかけらもありません。

「『げたの雪』か『歯止め役』か 逆風にさらされる公明党」(2021年8月1日 朝日新聞)



最終編集日時:2021年11月11日 17時21分

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1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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