シリア停戦発効 | |
[世界の読み方] | |
2016年2月28日 23時1分の記事 | |
2月27日、長らく続いたシリア内戦の停戦が発効し、おおむね戦闘は停止していると伝えられています。 「シリア停戦 発効 米ロ提案、内戦5年で初めて」(2016年2月27日)
シリア内戦は、アラブの春の騒乱からはじまり5年も続きましたが、この5年間において最大の山場は2013年9月のシリア危機です。この時、米欧・イスラエルがシリア(アサド政権)を攻撃するか否かが大きなポイントになりました。その動きに対してロシアと中国が反対し、イランも反対しました。イランはもしシリアを攻撃したら、イスラエルを攻撃すると警告するほど緊張は高まり、まさに一触即発、もし戦端が開かれれば中東大戦の様相を呈していました。しかし、国際社会における様々な動きによって、シリアへの攻撃は停止となり、中東大戦も回避されました。 その後もずっとシリアの内戦は続き、同時に中東大戦の危険性もずっと存在していました。この脈略の中にウクライナ紛争があります。これらのことについては『ザ・フナイ 2015年12月号』に詳しく書きました。 しかし、今やそのシリア情勢は、停戦を米露が主導し、イランと米国の関係は昨年、歴史的な和解に至っています。パレスチナ自治政府もイスラエルとの共存を目指し、ウクライナ紛争は昨年、調停されています。ウクライナ国内は、ウクライナ紛争の元となった政変の主導者が国民の不満の矢面に今や立たされています。 極めて大きな変化ですが、その中で何よりの変化は米露主導でシリアの停戦が主導されたことでしょう。これは世界の構造の大変化を意味します。その大変化を日本でどれだけの理解度があるのか甚だ疑問になります。これからの時代、この理解度が日本にとって非常に重要になります。日本の政治はまだまだ前時代を生きています。 | |
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