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即刻、オリンピック再延期を決定せよ 小田原評定を続けるな (2)
[日本の政治]
2021年7月10日 23時55分の記事

コロナ相の西村が、休業要請に応じない飲食店に対して取り引き金融機関から働きかけるよう求める考えを示し、批判が殺到、結局、撤回しました。圧力です。やり方に大きな問題があるのは当然ですが、とにかく陰険です。ただ、裏を返せば、そこに見える本質は、現状のオリンピックや感染状況について、西村はじめスガ政権が非常に焦っていると言うことです。だから、ここまでやろうとするわけなのです。
この状況はスガ政権のこれまでの失策によって作られた。明らかな失政。でも、責任をとって施策を真正面からやろうとせずに、誰かに肩替りさせたり、あーだこーだと言って施策が定まらないなかったりしているわけです。そして、そうしている内に、状況はさらに悪化。その結末は、結局は敗北となるわけです。それが現状のスガ自民党政権の感染対策とオリンピック対応です。こういう敗北に向う滅茶苦茶と迷走を小田原評定というのです。為政者としては最低ランクの人たち。そもそも状況判断をする大局観がないのです。そういう大局観を持ていない人々。これは政治家としては根本的な致命的欠陥という以外に実はなのです。

「『めちゃくちゃ』『本当は閉めたい』 西村発言に怒り」(2021年7月9日)

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はっきり言って、昨年暮れから、スガ政権がPCR検査の社会的検査と隔離政策をしっかりとやっていれば、政権は経済的、政治的に非常にプラスの方向性を作ることができました。このコロナ禍の世界各国において、感染対策が成功すれば、政権の支持率は上がり、選挙では圧勝します。このような危機に際しては、野党には出る幕はあまりありませんから、政権与党が防疫対策で成功すれば、当然、その結果は政権への圧倒的支持、選挙の地滑り的勝利となるわけです。
しかし、スガ自民党政権はその機会をすっかり逸してきたわけです。何よりも都議選の結果がそのことを物語っています。
また、経済面で言えば、感染をある程度押さえ込めれば、経済も順調に回復していきます。これは中国、台湾の例で明らかです。そうなれば、政治的にも支持は当然伸びます。
はっきり言えば、このPCR検査の社会的検査と隔離政策をしっかりやってきていれば、現状においてスガ自民党政権は非常に安定していたはずです。
しかし、あーだこーだといってやらなかったから、今になって、こんな金融機関を使って国民に圧力をかけるような陰険な禁じ手をせざるを得ないことになってしまっているわけです。明らかな失策、そして何よりも明らかな失政。余談ですが、この金融機関を使った圧力政策は、東条英機の憲兵支配、平和を唱えて反抗するものを激戦地に送り込んだ陰湿さと同じものを感じます。東条には政治家としての資質はゼロ、むしろマイナス、だからそのようなことを行ったのです。

(つづく)

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片桐勇治(政治評論家) さん
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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