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《日本の政治》 日本の限界が見える衆議院予算委員会
[日本の政治]
2021年12月13日 23時45分の記事

本日、行なわれていた衆議院予算委員会。色々とポイントはあるのでしょうが、何か日本の限界を感じさせます。

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衆議院予算委員会で質問に立った公明党の竹内譲氏の質問で、GOTOトラベル・キャンペーンの早期再開を望む事業者が多い中、新たなGOTOトラベル事業に盛り込まれた新型コロナウイルス感染リスクの軽減策について、オミクロン株の動向も踏まえての政府見解を問うものがありました。確かにGOTOトラベルについては、昨年実施されたときには、まさに感染拡大の懸念があるなかで自公政権によって強行され、結局、その後、感染爆発、医療崩壊となったわけです。したがって、今後、この事業を行なうには、当然、この感染リスク軽減策は問われるべきです。
しかし、現状は以下の記事のようにGOTO不正疑惑が出ています。この記事を読む限り大規模な公金詐欺にしか見えないのですが、現状は、GOTOトラベルなどの再開の前に不正が起らないようにするための徹底した施策が必要になっています。

「【独自】GoTo不正疑惑 HIS子会社 1万8000泊分以上申請か」(2021年12月10日 TBS)

コロナ禍で観光業に関わる事業者の苦境に想いをはせて、多くの国民はGOTOキャンペーンがコロナの感染拡大を無視して行なわれることは問題視しましたが、その事業自体には賛同してきたと考えます。
しかし、上記のようにHISの子会社がGOTO不正疑惑として取り上げられたことを見て、多くの国民は裏切られた気持を持ったと考えます。
さらに以下の記事では、日本旅行業協会会長の菊間潤吾氏が社長を務めていた『ワールド航空サービス』が雇用調整助成金を不正に受給したと報じられています。

「石原伸晃、コロナ助成金受給で辞任! “ミセス京都”市議、HIS子会社、ワールド航空…「不正受給疑惑」続出するわけ」(2021年12月11日 FLASH)

HISの子会社のGOTO不正疑惑が報じられたら、旅行業界を代表して業界団体のトップが国民に向って釈明をしなくてはならないのに、そのトップからして不正受給が報じられていては、まったく話になりません。非常に腐敗した業界との印象を持ちますし、このような状態でGOTOキャンペーンの再開などを議論するのは、明らかに時期尚早でしょう。ちょっと旅行業界は国民をなめすぎています。
現状でのGOTOキャンペーン再開は、明らかに国民が納得するものではないでしょう。
また石原伸晃氏のコロナ助成金の受給もあります。この件は不正ではないかもしれませんが、結局は『公金にたかる体質』が上述のGOTO不正疑惑などと共通することと
考えます。これは石原氏と同じコロナ助成金を受給していた環境副大臣の大岡敏孝氏も同じと考えます。

「大岡議員 雇用助成金返還へ 「適切」会見から3時間…石原伸晃氏の内閣官房参与辞任受け一転」(2021年12月11日 東京新聞)

さらに、以下に報じられている愛知県内選出の自民党衆院議員の男性スタッフの持続化給付金の不正受給勧誘も同じく『公金にたかる体質』の顕著な例と考えます。

「【独自】持続化給付金、「自民」使い不正受給勧誘か 愛知の衆院議員スタッフ」(2021年3月9日 中日新聞)

こう見ると自民党の『公金にたかる体質』が顕著に見えます。旅行業界も自民党と親しい関係にあると考えますので、やはり同じ穴の狢と考えます。
本ブログでは何度も申し上げていますが、岸田政権が掲げる公的資金を積極的に支出する積極財政政策をする場合は、政権・政府の透明性・公正性が非常にポイントになります。このポイントを無視すると、公金が横領されたり、利権の温床になったりと、国民の利益にはまったくならないからです。それでいて国民の借金だけは増えるとひどいことになるだけなのです。
そして、アベ・スガ体制では、まさに公文書偽造や国会での虚偽答弁が頻発したなど、政権・政府の公正性と透明性が著しく損なわれています。実際、このGOTOキャンペーンもアベ・スガ体制での施策です。
そのようなアベ・スガ体制で問題があった公正性と透明性について、岸田政権は調査、追及しないというのですから、当然、今後も同じことが再発するわけです。これだけでも実は、政権としてはアウト。
その上に、立民は自公政権に対して批判、追及をしないと宣言をしているわけですから、今後は絶望的に腐敗がまん延することが予想されるわけです。
さらに言うのなら、本ブログで同じく何度も行ってきたように積極財政政策をするときは、平和主義を貫徹しないと最大の公共事業である戦争になっていくのです。今の日本人は、状況を甘く見過ぎています。上述のような不正が頻発している状況からして、この戦争と戦争経済の可能性は極めて大きくなっているものと考えるべきなのです。気がついたときでは遅いのです。
この積極財政政策はそもそも私がいた国民新党がいち早く提言していた政策ですから、今の日本には必要な政策であることは間違いありません。しかし、政権・政府の公正性と透明性の貫徹と平和主義の貫徹がなされていないと、大変なことになるのです。そのことがわかっているのだろうかと心から懸念しているのです。ここに日本の限界を、やはり見てしまうのです。

「《日本の政治》 日本の限界が見える衆議院予算委員会 (2)」(2021年12月14日)へ続く。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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