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キシダ政権の改造内閣=アンコンシャス・バイアス内閣
[日本の政治]
2023年9月13日 16時3分の記事

キシダ政権が内閣改造を行ないました。この改造人事をどう観るか? いろいろと考えましたが、私はこの改造内閣を『アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)内閣』と命名しました。この意味はどういうことか?

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ある問題に対して、これまでの経験で『当たり前』と思い込んでいる対処法で取り組んでも、その『当たり前』が状況や現実などと乖離していれば、当然、その問題は解決せず、一層悪化し、危険になります。これがこのキシダ政権の内閣改造の特徴と考えます。当たり前と思い込んでいる対処法というのが、『アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)』なのです。
『ゆでガエル』というのがあります。危険であるのに危険ではないと思い込んで対処行動を起こさないことですが、これを『正常性バイアス』と言います。この正常性バイアスはこのアンコンシャス・バイアスのカテゴリーに入ることでしょう。
今回のキシダ政権の内閣改造の目的は、来年の総裁選、党内結束、次期総選挙、憲法改正、そして東アジアや世界的な有事、敵対的な対中露姿勢などが視野に入っていることでしょう。しかし、何よりも落ちている内閣支持率を上げることがまずは直近の最大の目的でしょう。
これまでのキシダ内閣の動きを観ていると、キシダ内閣は、内閣支持率がどうして落ちてきたのか、それがわかっていないと考えています。だから、これまで内閣支持率を上げることを真面目にやってきてはいるのですが、それをあげることができず、内閣支持率が落ちることばかりを行う結果となってきたわけです。
この原因は、端的にキシダ政権の思考と、時代状況や世間とのギャップがあるからです。そして、これがキシダ政権の最大の問題なのです。彼らが当たり前と思っていることが、実はそうではなくなっているのが現状の本質なのです。そのキシダ政権の『当たり前の思考』がアンコンシャス・バイアスなのです。
キシダ政権の『当たり前の思考』が、時代や世間とのギャップがあれば、内閣支持率を上げるために内閣改造を行なっても、出した答えは、その目的とは反対になっていくわけです。
また『当たり前の思考=アンコンシャス・バイアス』というのは内向きの発想とも言えますが、この発想はキシダが自身の息子を首相秘書官にして、結局、世間の反感を喚起して自爆したことにも明白に存在するのです。
自民党内においては、キシダを筆頭にこの『当たり前の思考=アンコンシャス・バイアス』で世間に対処しようとしていますが、実は彼らの発想が、世間や時代状況と乖離しているので、その結果は彼らにとっての『当たり前』とは逆に動くと言うことになるのです。
聖書の例えではないですが、彼らがアンコンシャス・バイアスから脱することより、ラクダが針の穴を通る方が易しいのかもしれません。聖書では、この例えは富んだものが神の国に入ることの難しさを言うものですが、現在の日本では次の時代へ入る難しさをいうものになるでしょう。

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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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