米中海軍、大西洋で合同演習 | |
[日本の政治] | |
2015年11月13日 15時16分の記事 | |
ここ最近、ニュースを見ていると「米爆撃機、人工島近く飛行=中国管制官が退去警告―南シナ海」(2015年11月13日 時事通信)とか、「尖閣周辺に中国海軍艦艇 自衛隊の監視続く」(2015年11月12日 NHK)などなど、米中の緊張や中国の動きについてきな臭い報道が、連日、トップを飾り目につきます。 9月末の米中首脳会談が低調に終わり、米中新冷戦のはじまりという論調や、その後は米中の衝突のXデーなどという論調もありました。
しかし、一方で、11月9日、米中海軍が大西洋で合同演習をしたという報道が出ています。上記とはずいぶんと方向性が違う報道です。 「米中海軍、大西洋で初の合同演習」(2015年11月9日 時事通信) 「U.S., China conduct joint drills near Florida naval base」(2015年11月9日 UPI) 「中米海軍が初の西太平洋合同訓練」(2015年11月9日 人民日報) しかし、「この種」の報道はあまり大きく扱われていないように思います。そこには明らかに偏ったものを感じます。 2008年から中国海軍は米国が主導する海賊対策の作戦に参加し、2014年には米太平洋軍が主催する環太平洋合同軍事演習(リムパック)に参加しています。また、今年6月には米中陸軍が対話枠組み構築に向けた文書に署名し、両国陸軍の合同演習が来年にも開かれることになっています。 だから、米中関係は良好とは言いませんが、昨今の報道はちょっとこのような状況を小さく扱い過ぎであろうと考えます。もう少しバランスよくすべきであるでしょう。 もしかしたら、日本だけでそんな偏った情報が出ているのでしょうか。日本は中国と戦争をしようとしているのでしょうか。だから、このようなアンバランスが生じるのでしょうか。政治的背景がある世論誘導やメディア操作なのでしょうか。 南シナ海の中国が相手 今年6月、安部首相が集団的自衛権に関して以下のような発言をオフレコで記者に話したことが、週刊現代で報じられました。 安保法制は、南シナ海の中国が相手なの。だから、やる(法案を通す)と言ったらやる 「入手!戦争やる気満々 安倍オフレコ発言ぜんぶ書く『仮想敵国は中国』『橋下の本当の評価』『慰安婦問題は3億円で解決』」(2015年6月22日 週刊現代) 「安倍首相が官邸記者とのオフ懇で『安保法制は中国が相手。必ずやる』と戦争宣言!」(2015年6月25日 LITERA) 「南シナ米中衝突の危機に安倍一派大ハシャギ! ヒゲの隊長は宣戦布告ばりのツイート、年明けにも自衛隊を派遣か」(2015年10月29日 LITERA) このような報道から考えれば、間違いなく先の国会での安保法制は戦争法案でしょう。そして、動きは正にスケジュール通りになっています。そう考えれば、現在、世論誘導があってもおかしくはない状況でしょう。 今、中国を叩かないと、いずれ国力の差が出るから後では遅い、そんなフレーズが出てきそうな雰囲気です。 74年前、これと同じフレーズが言われました。その時の相手は米国でした。『今のうちに米国を叩かないと後では無理だ』とかつてそう言って太平洋戦争に突入していきます。そしてその結果は、国家が破滅します。後世、あんなに経済力があった米国と戦争をしたのは無謀だった、物量に差がありすぎたと語りづがれています。 今度は、あんなに人口が多くて、国土も経済も大きな国と戦争をしたのは無謀だったと言うのでしょうか。 かつて戦争に負けた原因を本当の意味で理解していない国はまた同じことをするでしょう。自民党が東京裁判と戦後の占領期の検証をする委員会を立ち上げると言っているようですが、その前に、どうしてそのような状況に国が陥ったかの徹底的に研究をするほうが明らかに先ではないでしょうか。まだ何もできていないのではないかと思います。史学を含めた国公立大の文系学部を統廃合するなどと言っているのですから研究が疎かになって劣化しているのは明らかです。明らかに考え方がおかしいと思います。天皇陛下が今年初めお言葉を出されたように、満州事変にはじまる先の大戦を経て日本は一度滅びました。一方で東京裁判や戦後の占領期で多くの制約を受けましたが、滅びてはいないのです。 現在も既に現政権の外交政策は劣勢に置かれていると考えます。これからさらにそれは加速するはずです。これは、今あるそんな間違った思考から生じているように考えます。 | |
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