このブログのトップへ こんにちは、ゲストさん  - ログイン  - ヘルプ  - このブログを閉じる 
即刻、オリンピック再延期を決定せよ (8)
[日本の政治]
2021年7月16日 23時58分の記事

7月13日の読売新聞の世論調査ですが、東京での内閣支持率が大幅低下して28%、全国平均の37%と比較しても大幅に下がっています。この結果を観れば、先の都議選で自民党は明らかに敗北していることがわかります。そして、都民ファも議席を減らし、公明は現状維持。小池氏は都議選の翌日に自民党本部と公明党本部を表敬訪問していることからも明らかなように、先の都議選は自民・都民ファ・公明という枠組みが一つの勢力なのです。この枠組みは昨年の都知事選挙からですが、それが今回は議席を減らしているわけです。この読売新聞の世論調査は本ブログ「都議選結果 勝ったのは立民と共産」(2021年7月5日)で書いたことを見事に証明してくれています。

「東京で内閣支持率が大幅低下28%、コロナ・五輪に厳しい目…読売世論調査」(2021年7月13日 読売新聞)

【PR】Licom高画質ライブ配信・通話システム


上記記事には、以下のように分析が載っています。結論から言えば、この分析は正しいものです。


今回は、全国と都の支持率に大きな差が生じた。新型コロナに五輪を巡る対応が重なったことが、都民の政府に対する不満を強めた可能性がある。


コロナ禍は危機です。その危機において、政治の第一義、そして国民が求めることは、優秀な感染対策です。自分の命が関わるのですから当然です。しかし、スガ自公政権の感染対策は杜撰そのもので、その上に国民の半数以上が反対するパンデミックの状態でのオリンピック開催を強行するのですから、都議選や上記の世論調査の結果になって当然なのです。都民はそのキチガイ政策の影響を被る当事者なのです。
そして、杜撰な感染対策でいつまでも感染が収束しなければ、経済・社会活動は正常化しませんので、当然、経済は復調しません。こういうことも含めて支持を失っているわけですが、当然の帰結です。
政権が感染対策に失敗すれば国民の支持を失うということは、昨年から世界的に明らかでした。本ブログ「トランプの致命的な失策」(2020年8月7日)では、トランプ政権の感染対策の失敗と感染の拡大によって、支持が失われたことを指摘しました。
以下の記事にはその失策で、米国人で自分を保守派と位置づける割合が6ポイント下落、一方で中道やリベラルと位置づけた人は6ポイント上昇と分析されています。人が右から左へと動き、その差し引きが12ポイント。トランプとバイデンの形勢逆転は、実はこの時点で明白で、勝負あったという状況であったのです。プロなら普通そう観ます。だから、ブログにトランプの致命的失策と書きました。通常、12ポイントの挽回は不可能で、実際にそうなりました。トランプ、バイデンの本戦での票差は4.47%。
ただ、逆に言えばトランプが感染対策で成功したか、新型コロナウイルス自体が発生していなければ、トランプ圧勝であったのです。これは明白です。つまり、トランプを落選させたのは、マスクをするな、コロナはカゼ、経済を回せと言って感染を爆発的に拡大させた保守派のトランプ支持派そのものなのです。トランプ自身はものすごい潔癖症なので、感染症に対しては極めて神経質であったと考えます。大統領選挙の年、支持派をそのように動かされて、トランプは敗北したのです。その支持派を『陰謀にはめられた陰謀論者』と呼ぶ所以がここにあります。

「トランプ支持率下降、「保守派」からの転向が急増」(2020年8月6日 Forbs JAPAN)

それはさておいて、とにかく、感染対策に成功すれば政権は支持を得て盤石、失敗すれば地に落ちるわけです。現在の日本では、これに、パンデミックの状態での問題が噴出しているオリンピックを強行に開催していることが加わるわけです。
パンデミックという危機状態では、野党は出る幕はありませんから、今回の都議選というのは、自民・都民ファ・公明が自滅したに過ぎないのです。それを端的に現わすのが上記の読売新聞の世論調査なのです。
逆に観れば、自公政権が自滅しているわけですから、命を守り、経済を守る方向をしっかりと打ち出して野党が結束すれば、今後も、野党に自ずと良い結果はでるのは明白です。現状ではこのとは明らかに言えます。
以下の直近の時事通信の世論調査では、内閣支持率(全国)が30%を切っています。とにかく下落は激しいわけです。もちろん、それだけのことをやっているから当然の結果なのです。
この記事で一つポイントなのは、政党支持率で自民が1.4ポイント減らし、立民が1.6ポイント増やしていることです。立民の上昇は、上記の私の都議選の分析に通じることですが、それ以上に結構大きな意味をもっていると考えます。政党支持率の変動というのは重く観ます。それは、上述した昨年の米国で起きたことと実は同じなのです。
あと、もう一つのポイントは、女性の保守化。実はこのことが非常にあって、アベ自公政権の長期化の大きな要因と考えます。五輪相、組織委員会会長、都知事とオリンピック関係も女性ばかりですが、もちろん、効果を狙っての人事であるわけです。実はアベ政権を支えていたのは女性ということです。そして、スガ自公政権もまた同じ傾向があるものと考えます。

「菅内閣支持29.3%、発足後最低 初の3割割れ―時事世論調査」(2021年7月16日 時事通信)

このブログへのチップ   0pts.   [チップとは]

[このブログのチップを見る]
[チップをあげる]

このブログの評価
★★★★★

[このブログの評価を見る]
[この記事を評価する]

◆この記事へのコメント
コメントはありません。

◆コメントを書く

お名前:

URL:

メールアドレス:(このアドレスが直接知られることはありません)

コメント:




◆この記事へのトラックバック
トラックバックはありません。
トラックバックURL
https://kuruten.jp/blog/tb/katagiri/461514
くる天

◎ 必読の書

○ 『餓死した英霊たち』

○ 『世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか』

先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

○ 『CIA日本が次の標的だ―ポスト冷戦の経済諜報戦』


◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
本ブログについて
日本と世界の政治経済の本質を読み解く-ブロくる
片桐勇治(政治評論家) さん
日本と世界の政治経済の本質を読み解く
地域:東京都
性別:男性
ジャンル:ニュース
ブログの説明:
世界は大きく変わり、新しい時代が胎動しています。しっかりと把握していますか? この時代を読み解くには歴史を見つめ、構造を把握し、パワーの心奥を見つめ哲学を持たなくてはなりません。一緒にこの新しい時代を見つめて行きましょう! 最低週1回の更新です。
プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
ブログ内検索

カレンダー
<<2021年07月>>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
カテゴリ
全て (1453)
日本の政治 (1364)
ザ・フナイ (15)
中東情勢 (4)
アジア・太平洋情勢 (2)
戦争の構造 (3)
世界の読み方 (15)
書評 (1)
勉強会・講演会のお知らせ (3)
本ブログの重要記事

注目です!

「韓国のリベラルはとてもレベルが高い」(21年2月3日)←New!
「やはりイギリスが言い始めた」(21年2月4日)←New!
「東京オリンピックは2022年に開催すべき」(20年12月31日)←New!

値千金のブログ記事:岡田晴恵特任教授、国のコロナ対応に激怒!番組出演中に声を震わす 「このままだと3月4月にピークがきます」 (20年2月25日)
○本ブログ「この緊急時にこの政権の遅さは致命的? 」(20年4月16日)
○本ブログ「アメリカ政府が認定した当然のこと」(20年4月4日)
○本ブログ「朗報と考えられることと安倍政権の犯罪的な無能と愚鈍?」(20年4月1日)
○本ブログ「朗報と考えられることと安倍政権の犯罪的な無能と愚鈍?」(20年4月4日)
「ノーベル賞受賞者が新型コロナウイルスの早期回復(終息)を予測した理由:「我々は良くなっていく」(訳文)」(20年3月23日 ロサンゼルス・タイムズ)
最近の記事
11/13 08:50 石破さんの素晴らしい言葉
11/08 11:07 FRBの利下げをいかに考えるか
11/08 06:22 トランプ時代の日本には石破さん以外の選択肢はない――むしろ天の差配
11/06 13:56 100%改めるべき米国・トランプについての日本の偏向報道
11/06 01:34 政界の転換期――今は正常性バイアスがとても危険な結果をもたらす
10/31 23:36 今回の総選挙を考える
10/28 01:55 石破さんは間違いなく『続投』すべき
10/25 00:46 ロシアへの北朝鮮兵士の投入――別の見方があるのではないか
10/23 23:56 この選挙における『石橋湛山』というキーワード
10/21 23:46 世間的な勘違い
携帯用アドレスQRコード
QRコード対応の携帯で、このコードを読み取ってください。


Copyright (c) 2006 KURUTEN All right reserved