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くる天
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日本と世界の政治経済の本質を読み解く-ブロくる
片桐勇治(政治評論家) さん
日本と世界の政治経済の本質を読み解く
地域:東京都
性別:男性
ジャンル:ニュース
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世界は大きく変わり、新しい時代が胎動しています。しっかりと把握していますか? この時代を読み解くには歴史を見つめ、構造を把握し、パワーの心奥を見つめ哲学を持たなくてはなりません。一緒にこの新しい時代を見つめて行きましょう! 最低週1回の更新です。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、爾来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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[日本の政治]
2020年1月15日 23時40分の記事

下記の記事では、ゴーン氏がルノーに対して退職手当を要求していることについて、フランス最大の労働組合である労働総同盟(CGT)のマルチネス書記長が「卑しい」と非難したことを報じられています。

「ゴーン被告『卑しい』=フランス労組幹部、退職手当要求を非難」(2020年1月15日 時事通信)

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このマルチネス書記長の感覚はまっとうと考えますが、同書記長のコメントが以下のように掲載されています。


マルチネス氏は「ゴーン被告はルノーで数万人を解雇した。雇用と業界をめちゃくちゃにしておきながら、ルノーをクビになった従業員のように労働裁判所へ行こうとしている」と指摘。「彼は人を見下す金持ちだ」と糾弾した。


ゴーン氏がフランスでやったことも実は首切りで、それを経営実績として掲げ出世をしたことがこのコメントからよくわかります。しかし、その結果、雇用と業界を目茶苦茶にした、つまり社会を壊した人物であるのがゴーン氏であることもこのコメントからよくわかります。まさに本ブログ「イラン・コントラなどなど」(2020年1月4日)などでゴーン氏について指摘したとおりにいっています。
そして、ゴーン氏を人を見下す金持ちという表現も正鵠を射るもので、このマルチネス書記長の感覚はとても良いものです。日本の連合の会長がこのくらいのことを当たり前のように言えるだけの慧眼があれば、日本の社会ももう少しマシだったはずと心から思います。
ゴーン氏は新自由主義の旗手で、日本人の首をきって業績が上がったといったゴーン氏を、日本の社会はなんと経営の神様と持ち上げたわけです。そして、これは何を意味するかといえば、日本社会もゴーン氏も基本的にメンタリティーや感覚が同じだったということです。

世界共通
このマルチネス書記長のコメントを見て思うもう一つの重要なことは、グローバル資本主義だけあって、ゴーン氏はどこへ行っても同じことをしていたということです。実はこのことは非常に重要で、グローバル資本主義が世界中で首斬りや利潤の追求を進めれば、資本主義そのものが行き詰まることが自明だからです。社会を犠牲にして成長する資本主義というのは、グローバル化が完了すると逆に自分たちの内部を食い物にして亡びていくシステムになるわけです。この方向性は実は1970年代から始まっているわけですが、そのことが今、世界的に問われているのです。
このマルチネス書記長の言葉はそういうことをまさに思い出させてくれるものですが、もう一つは法王フランシスコの『福音の喜び』での一説をやはり思い出させてくれました。グローバル資本主義において世界中で同じことがおこなわれ、亡びに向っていると。法王フランシスコの『福音の喜び』については、ザ・フナイの連載で初回から12回にわたり取り上げ、考察しました。『福音の喜び』は一読をお勧めする極めて優れた書物です。
そして、ザ・フナイの連載の初回では以下のように書きました。長いですが引用します。以下の「54」以降の一段落は『福音の喜び』からの引用です。


トリクルダウン理論を完全否定

54 この状況にあってもまだ、経済における「トリクルダウン理論」を支持する人がいます。この理論は、自由市場によって促進されるすべての経済成長は、世の中に平等を広げ、社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)を生み出すと仮定しています。いまだまったく立証されていないこの理論は、経済的権力を掌握する人々の善意と、主流の経済システムの神話化への、大雑把で無邪気な信頼を表しています。仮定された結果が生み出されるまでの間、排除された人々は待ち続けるのです。他者を排除する生活様式を維持するために、また自己中心的理想に陶酔するために、無関心のグローバル化が発展したのです。知らず知らずのうちに、他者の叫びに対して共感できなくなり、他者の悲劇を前にしてもはや涙を流すこともなく、他者に関心を示すこともなくなってしまいます。(57ページ)

トリクルダウン理論とは、簡単に言えば富める者が富めば、そのおこぼれが貧しい人にもしたたり落ちていくということです。日本では小泉・竹中改革の時からこの理論が言われるようになりましたが、当時から多くの批判があります。上記の文を読んだ時、この理論は世界中で言われ、そして成功や成果を上げていないのだなと思いました。現状の日本経済を見ると、株価は高止まりしていますが(8月20日時点)、一方で厚労省の調査では62・4%の人々が生活が苦しいと答えている状況は、上記の言葉に正に表現されていますし、このトリクルダウン理論がもたらす悪しき状況とオーバーラップします。

法王フランシスコはグローバリズムや資本主義を否定しているわけではありません。ただ、貧富の格差が広がることを問題とし、その結果、様々な社会問題、ひいては戦争の要因につながると指摘しているのです。正しい認識であると思いますし、このことは我が国も例外ではありません。
グローバリズムは、何も現在に始まったわけではなく、19世紀から世界中で生じています。そのグローバリズムとは大規模な資本や資金の移動で、それが最初になされたものは戦争なのです。そして、このことは今も変わりがありません。
法王フランシスコは、グローバル資本主義を批判し、戦争に警鐘を鳴らしています。つまり、法王フランシスコ・バチカンと対立するのはグローバル資本主義であり戦争です。実は、現在の世界情勢の様々な事象の根底的な対立構造はここにあります。この対立構造で見るとはっきりと現在の内外情勢が見えてきますし、今、世界にある戦争の危機の本質も見えてくると思います。
駆け足で説明してきましたが、次回からは『福音の喜び』をさらにじっくりと掘り下げていきたいと思います。(ザ・フナイ2015年10月号 152−153頁)


約5年前に述べたことは今でもまったく有効と考えます。グローバル資本主義と戦争、そのことが『一般的には』いよいよこれから問題になります。
上記の法王フランシスコの「他者を排除する生活様式を維持するために、また自己中心的理想に陶酔するために、無関心のグローバル化が発展したのです」というくだりはゴーン氏を彷彿とさせますが、同時にゴーン氏を持ち上げた日本人の姿でもあると考えます。連合の会長が新自由主義者(グローバル資本主義者)と見えてしまうのはこのようなことと関係があるでしょう。そして、日本においては「知らず知らずのうちに、他者の叫びに対して共感できなくなり、他者の悲劇を前にしてもはや涙を流すこともなく、他者に関心を示すこともなくなってしまいます」となっていないか良く考えるときと考えます。社会が生命を得るのはこの反対なのです。つまり日本もこれから分岐点にさしかかるわけです。

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