民自公の大連立 | |
[日本の政治] | |
2017年6月9日 12時56分の記事 | |
日刊スポーツの政界地獄耳に以下のリンクのように面白いコラムが載っています。曰く、問題山積の今国会も「それで国会は閉じられシャンシャン。実は自公民大談合の国会というわけ。国民はどっちらけだ」と、現在の政界の実相を描き出しています。 「国会閉会 自公民シャンシャンシャン」(2017年6月7日 日刊スポーツ)
このコラムには、問題山積の国会において与党の数の論理にまかせた運営について書かれていますが、同時に大幅な会期延長を含めて与野党の激しい攻防戦が繰り広げられていると思われる今国会で、実は民進党も早期閉幕に大賛成で幕引きにかかっていると書かれています。 この記事を読めば、『結局民進党は体たらく』という感想になりますが、この記事に考えを同じくする人は今やかなりの数になると思います。ただ、この政界の現状を民進党の体たらくと言うだけで割り切れるのか、少し疑問に思います。このコラムにある「自公民大談合の国会」という言葉がまさに現状を象徴していると考えます。 現状を読み解くカギはやはり民主党野田政権時の“民自公の大連立”ではないかと考えます。未だにこの大連立が続いているという中での現在の“民進党の姿”と言うことですが、2012年以降、大連立の看板は民主党野田政権から自民党安倍政権に変わっただけで、その本質は変わらないということと考えます。だからこそ、政権時に大敗北を喫した野田氏が、今頃になって民進党の幹事長に返り咲くという“珍事”が発生するわけです。しかし、それは珍事ではなく、この大連立という視点で見るともっとちゃんとした意図があるのは明らかと考えます。 2012年11月、なぜ解散総選挙に野田政権が打って出たのかはいまだに不可解さがあります。なぜなら、大敗北は事前にわかっていましたから、任期満了まで総選挙を伸ばす方が明らかに得策であったからです。むしろこの大連立という切り口で考えれば、むしろその必要があったものと考えます。なにやら陰謀論めいていますが、2013年以降の日本を考えれば当然、この民自公のための大連立の2012年の衆院解散は意味あるものと考えます。物事は常識的、一般的な切り口で見ないことも大切です。特にこのような大連立があるとしたら、それは国民への裏切りですから、国民は身を守るためにも状況をしっかり見極める必要があると考えます。実際、上記のコラムで、激しい与野党の攻防戦が繰り広げられているようで、実際は違うと言っているわけです。与野党の攻防戦という切り口で見てしまえば、実相は全く見えないわけです。 このようだと国民にとって不幸なことは、国民にとっての選択肢が一つしかないと言うことです。だから、政治権力(政権)が腐敗してもそのチェックは、行われないと言うことになってしまいます。この大連立を成立させるための与野党激突が演出され、形だけは問題のチェックがなされているように見えても、実質は何もなされていないということになります。せいぜいガス抜き程度ということです。まさにこの記事が言っている状態になるわけです。 この大連立を誰が画策したかを見つめると、現在の政界の深部が見えてくるものと考えます。 国民にとって一つしか選択肢がないという今の状況は、戦前の大政翼賛会と言えるものですが、その状態が実は2012年から続いていたということと考えます。そう考えれば、今の政界の実相がもっとはっきりと見えてくると思います。そして、この現代の大政翼賛会で、何を一体しようとしているのかを考えると政界の流れや実質が見えてくるものと考えます。 戦前から戦後と時代が移り変わったとき、大政翼賛会に与した人々は、時代の一線を越えることが出来ませんでした。今の時代も同じで、時代が突如変わったとき、その時代の境界を越えることが出来る人は非常に少ないだろうと考えます。誰が残ることが出来るのか、そして、次の時代にどのように日本を立て直していかなくてはならないかということが、今の日本の本当の課題であると考えます。戦前も、大半の人は戦争が終わり時代が大きく変わっていくことを想像をすることができませんした。今もまた同じでしょう。時代を超えて生き残ることができるものとは何か、それを考えるのが今の本当の課題でしょう。それは、何が本当に人や社会、政治に必要な原点かを考えることが大切ということで、時代を超える普遍性に焦点を合わせなくてはならないでしょう。 | |
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