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『政治家の交渉術』2006年5月刊 第1回 ― はじめに |
2011年1月6日 18時0分の記事 |
目次 はじめに 人生は交渉の連続だ。取引先との商談から上司との関係、夫婦の力学に至るまで、尽きるところがない。人の世に暮らす限り、交渉事が次から次へと生起してくる。 政治はその交渉の集大成である。 政治は、国民統治の技術である。同時に、国民の意思と利害の調和平均点を求め、これを基調としてその運用を律する「利害調整の技術」でもある。利害が激突する世界なるがゆえに、権謀術数が渦巻く。賢者の明哲も、悪意の心理操作も、すべてそろっている。 政治家は、日々を権力闘争に明け暮れている。「天下万民のため」という大義を掲げながら、政敵との間で数々のポストや利権を争奪する。勢力を拡大し、民意による正統性を得て政権を獲得していく。 この政治過程において、政敵同士が政治折衝を繰り広げる。お互いに交渉技術を縦横無尽に駆使し「ポスト」「名誉」「カネ」「利権」を奪い合いつつ、相対立する「利害」を調整し、妥協点を求めていく。 政界は、情報のルツボであり、「本物」「ガセネタ」が入り交じり、情報が飛び交う。陰謀、策謀も渦巻く。政治家の最大の武器は言葉であり、駆け引きの技術である。その言動は、人間の欲望を剥き出しにしていて凄まじい。まさに交渉術のオンパレードとも言える。 しかし、近代兵学の祖クラウゼヴィッツの言説「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」を持ち出すまでもなく、政治折衝、外交交渉が決裂すれば、その延長線上にあるのは戦争である。武器としての言葉が通用しなくなると、最後通牒から宣戦布告、戦いへと突入していく危険が高まる。 それゆえ、政治家には、最悪のシナリオを極力回避するための最大限の努力が求められる。政治家の交渉の腕の見せどころでもある。 |
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[カテゴリ:◆『政治家の交渉術』2006年5月刊] |
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