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とても良い記事
[日本の政治]
2016年7月18日 23時49分の記事

昨日、都知事選主要三候補者について書き、特に野党系候補者である鳥越氏の陣営について、自らの殻を破って広範な人々と率直にコミュニケーションをし、もっともっと大衆の中に入り、人々と一体感を持つことが大切なことではないかと書きました。

「激戦の新潟で当選 森ゆうこ氏が語る『野党共闘』の成果」(2016年7月18日 日刊ゲンダイ)

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今日、日刊ゲンダイにとても良い記事が掲載されていました。先の参議院選挙で約2000票差で当選した野党統一候補の森ゆうこさんの選挙戦についてのインタビューです。この記事は大変に良いものです。
「生活の党と山本太郎となかまたち」が先の参議院選挙で3議席をとったと言うことは、奇跡に近い、すごいことです。ミニ政党という組織もなく、お金もない状況で、選挙区が大きな参議院選挙を闘い3議席を獲得するというのは、本当にすごいことなのです。これは誇張でも、おべっかでも、ごますりでもありません。なぜ、このように言い切れるかというと、私も同じミニ政党でそのつらさを骨身にしみてわかっているからです。だから、たった3議席でも、それは大政党や与党の勝利よりもはるかに意味を持ちます。それは私にとって意味を持つ以上に、社会や政治情勢にとって意味を持つと言うことです。そこには実に現状の隠された本質がありますし、次へのステップが凝縮されています。
そのことのエッセンスがこの記事にはしっかりと書かれているので、とても良いと考えます。記事を見てみると、記事の中で森さんは以下のように述べています。

意外に思われるかもしれませんけど、セオリー通り戦った結果だと思っています。奇をてらうようなことはしていませんよ。(2016年7月18日 日刊ゲンダイ)

セオリーどおりとは基本に忠実に、政治の原点を忘れずに、下向きに行ったということでしょう。
実際、記事を読み進むと森さんが大衆の中へ入っていき、人々とコミュニケーションをしっかりと行っていることがよくわかります。魔法でもなく、逆転ホームランを狙うわけでもない。時間はかかるかもしれませんが、実はこれが一番近道と考えます。特に今の野党にとってはそうでしょう。
野党には政治において、国政において役割があります。それは野党としての役割である与党に対する批判、国の政治のバランスをとるための役割です。この野党の役割が希薄になると政治は糸が切れた凧のようにどこに行くかわからないようになり、暴走し、破滅します。野党が健全で一定の影響力とその役割が発揮されることは政治において極めて重要なことです。だから、反対だけでも、批判だけでも、その根幹にしっかりとした理由があるのなら全く問題はないですし、むしろ堂々とそのことを政治に健全性を保つために行わなくてはなりません。野党にはそもそも政治を動かす力はありません。だから野党なのですが、だからできることは批判や反対が関の山です。しかし、そのことを止めてしまえば、政治は糸が切れた凧のごとく、極めて深刻な事態が必ず発生します。
この野党の役割の上にもう一つしなくてはならないことがあります。それが、人々と交わり、人々の中へ入っていくということです。この二つがしっかりとなされることが非常に重要であると考えます。
前者だけだと、どうしても対与党という視点だけになり、それは往々にして人々への眼差しがなくなることを招きます。その視点は国民不在のものになり、当然、政治の原点を見失うことになります。
一方、後者だけだと単なる妥協や迎合になってしまうことになります。それは時として野党としての存在理由や役割が失われることになり、政治や国民に貢献する本質を失わせます。
やはりこの2点がしっかりとあることが何より重要なのです。そして、この2点がしっかりあることによって次代への準備になって行くのです。だからとても重要なことなのです。
さらに、野党の存在理由や役割をしっかりと持ち、人々としっかりとコミュニケーションをすると言うことは、社会におけるディバイド・アンド・ルール(分断統治)を避けることに確実に繋がります。これは自らの、そして国民の利益を護ることに確実に繋がります。
この2点をしっかりと踏まえることは、野党の候補者だけでのことではもちろんありません。スタッフ、支持する人、共感する人、すべてに当てはまることです。現状の問題点をえぐり出す視点だけでは、いつしか人々との繋がりや理解に繋がらずに一人歩きをして、孤立してしまいます。現状の問題点をえぐり出すとともに、人々としっかりとコミュニケーションをとる姿勢がなければ、理解にも、また良い政治にも繋がりません。だからこそ、ここで必要なのは自分の殻を破るということなのです。森さんの記事には明らかに自分の殻を破っている姿がそこにあります。ただ、森さんの場合、そもそも殻があるのかという話もあるでしょう。いずれにせよ殻がなければそれで良いのです。

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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