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今回の参議院選挙の勝者は誰か?
[日本の政治]
2016年7月11日 0時6分の記事

参議院選挙の結果がでました。その状況で今回の参議院選挙の勝者は誰かというのもおかしな問いです。もちろん、数の面だと与党・自民党が勝っています。しかし、この選挙の実相は、確実に新たな一歩を踏み出しています。その中で今回の与党・自民党の勝利は、過去のものに明らかになっています。つまり、これからは政治の風景は全く変わるということです。

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約4年前の民主党ショック、つまり民主党が政権をとりその信用と存在意義が失墜したあとに自民党・安倍政権が誕生し、大変に歓迎されました。その時から2年、3年くらいまでは自民党・安倍政権に問題があっても、安倍政権に代わりがいるのか、自民党の代わりがあるのか、という問いが常に付きまとい、不問になっていました。自民党・安倍政権は民主党の失敗によって、実はここまで来ているのです。
しかし、今回、自民党安倍政権の問題点について、やはりかなりの批判的な向きが多くなり、これまで代わりがないと考えていた一定の層が確実にこれまで投票しなかった候補者や政党に票を投じています。これまで代わりがいないと他の選択肢に投票を躊躇していた層が、明らかにその一線を越えているのです。思考の一線を明らかに越えています。そして、これは確実に将来へのうねりになります。既にそのことがはっきりと現われています。
東京選挙区では共産党の山添拓氏が早々と当選を決めたこと、また社民党は一議席確保が難しい党勢でしたが、一議席をとったことなど、これらの状況は明らかに新しいうねりが始まっていることを示しています。社民党のたった一議席の話が実はとても大きなことですし、他、様々な選挙区でこのうねりは始まっています。そして、このうねりは確実に巨大化していきます。
共産党が、今の批判の切り口はそのままに、イメージなどがさらにマイルドになると今後、極めて大きくなる可能性があります。社民党と協同する路線はかなり支持を今後集めるでしょう。
あと半年先に今回の参議院選挙が行われていれば、間違いなく情勢は大きく変わったでしょう。
一方、民進党は明らかにその闘う姿勢のなさにさらに評価を落としています。闘う姿勢がないということは、国民のために行動する意志がないということです。そのことをものの見事に有権者は見抜いています。やはりちゃんと見ているのだなと考えます。民進党は今のままなら確実にかなり近い将来、消滅するでしょう。
いずれにせよ、今回のうねりは実はすごいものです。これは将来、確実に巨大化します。そして、これは既に確定した話で、同時にこれは資本主義の終焉とともにこのうねりは一層、浸透していきます。そして、日本を良い方向に変えていくでしょう。

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片桐勇治(政治評論家) さん
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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