史上最低の国会 | |
[日本の政治] | |
2016年12月14日 13時49分の記事 | |
9月26日に招集された今臨時国会も終わろうとしています。この国会中、様々な大激変がありましたが、終わってみれば安倍政権の状況対応能力や政策のレベルの低さを印象づけただけとなりました。
11月初旬には次期米国大統領にトランプ氏が選出され、政権は大慌てになりました。それまでクリントン候補に肩入れしていたので、慌ててトランプ氏に会いに行ったものの外交的な成果はありませんでした。むしろマイナスでしょう。そしてこのような密室外交は日本人にとってもマイナスなのです。また、まだ就任もしていないトランプ氏に会いに行っても意味のないどころか外交的には米国に対して非礼になります。案の定、オバマ現政権からクレームがつき、一方でTPP脱退を表明していたトランプ氏に翻意を促すという米国民を無視するかのような行動は実るはずもありませんでした。お土産にゴルフバックを持参するようなセンスですから、そもそも外交などできないと考えますし、ただただ自分の想いをぶつけている程度の戦略性や哲学がない日本人として恥ずかしいレベルのものと考えます。そもそも安倍政権の目的は外交ではなく日本国内へのメッセージと考えます。それだけです。ただ、このことによって米国の現政権、次期政権、そして米国民に対する外交は既に破綻しているものと考えます。 また、ロシアとの外交も上手くいっているとは思えません。ほぼ絶望的なレベルと考えますが、プーチン大統領が来日する直前にウクライナの大統領と電話会談をするというのは、せめてもの当てつけなのかもしれませんが、外交的に迷走の度を非常に深めていると考えます。今国会初期には、プーチン露大統領来日で年末総選挙と言われていましたが、明らかにそれは失敗したものと考えます。 日中韓首脳会談も延期になり外交的に安倍政権の日本はまさにどん詰まりの感があります。そこで行われるのが真珠湾での慰霊式典への安倍首相の出席ですが、この式典の意味は、まさに「この状況で行われること」にあると考えます。 韓国の問題は直接、安倍政権の外交的な動きによって生じたわけでは現状、ありませんが、本当に関係がないのか今後の展開は要注目でしょう。 安倍政権の外交はほぼ壊滅状態と言って良い状況と考えます。 また、今国会では事実上破綻しているTPPの審議を延々とやり続けました。これも外交的な完全な失敗です。そしてこの外交姿勢は明らかに破綻しています。TPP以外のオプションがないにしても、これはあまりにもひどいもので、歴史的に確実に汚点として残る外交と考えます。 一方で内政は年金において改革とは言えない、明らかな改悪になっています。国民の恩恵になるものとは思えません。そのような一方でカジノについては断固たる姿勢で血眼になっています。年金が国民にとって恩恵とならない方向に動き、一方で政治家がカジノ実現に血眼になるという、まあ、本当にすごい国だなと思いますし、それが今臨時国会の締めくくりであるわけです。こんなひどい国会、今までに見たことがありません。現在の安倍自民党政権の実力と本質を明らかに示すものと考えます。 TPP、年金(GPIF)、カジノは全てお金に関わる話で、そういう利害関係が、このような不可解な動きの本質と考えます。 そういう最終版、オスプレイが着水しました。着水して大破しているのですから墜落と言った方が正確だと思います。3.11の原発事故の時、被爆やメルトダウンという言葉がメディアから消えたことを思い出します。今の政権はその時の民主党政権と同じレベルなのだと考えます。今回の『着水』で人名の損失はなかったようで不幸中の幸いですが、日本はオスプレイの飛行停止を米国に要請するだけではなく、そもそもその導入を決めたこと事態を考え直すべきではないかと考えます。墜落という言葉を使わないことや米国に飛行停止を要請するだけではおきまりの対応と言われても仕方がないでしょう。そのおきまりの対応にあるのは、いずれ国民は忘れるくらいの感覚や認識なのでしょう。しかし、このような姿勢が実は米国との関係を今後、確実に悪くするものと考えます。 このような史上最低の国会を行った与党には、必ずそのツケが回ると考えます。それもかなり大きな形で。 | |
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