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大阪は迷走す ?
[日本の政治]
2020年11月2日 3時11分の記事

昨日の本ブログ「大阪は迷走す ?」(2020年11月1日)の続きです。

(※ 本記事は掲載から1週間が経つと有料記事になります)

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五月蠅い(うるさい)
このリテラの記事には、都構想推進側の維新が、この試算の報道についていかにアクションをしたかが、まとめられています。記事中の小見出しだけを追っても以下のようにあります。


松井市長が「毎日新聞の記者が圧力をかけて出させた」とフェイク
松井市長が「架空の数字を提供することはいわば捏造だ」、捏造は維新のデータの方だ
橋下徹は「大誤報」「都構想が否決されれば住民投票は無効」と予防線


大阪市長の松井氏、橋下徹氏などは、反論のキャンペーンを張ったわけです。ただ、この反論のキャンペーンが、これから彼らを縛っていきます。下手をすれば、この反論のキャンペーンが、すべてを終わらせる結果を招く可能性すらあります。このような都構想推進側の松井氏、橋下氏はもちろん維新ですが、かつて竹中平蔵氏も維新に関わっていました。
この都構想は、そもそもその構想自体に杜撰さというものがあり、その典型例がこの試算問題と考えます。そして、このようなことに関して、推進側のガバナンスの問題点が当然、あります。
また、推進側の人々に共通してあるのは、話し方がまくし立てるだけで、人の話を聞こうとする姿勢が欠如していることです。自分のことしか考えていない。このことは今の大阪の人々のメンタリティーにはぴったりくるのかもしれませんが、基本的にこれは政治の要諦が欠落していることを示し、そもそも民主主義における行政としては致命的な欠陥でしょう。
橋下氏の話を聞いていても、ただただブンブンと言っているだけです。聞いている方はただあっけに取られるだけなのですが、こういうのを五月蠅い(うるさい)というのでしょう。だから、ブンブンと聞こえるわけです。昔の人の表現は誠に当を得ています。
もちろん、このブンブンと五月蠅いのは、人の話をまったく聞こうとしないことや、明らかに大人として狭量、未成熟さを示すものですが、その根源的本質は日本の人々とコミュニケーションをする気がないことと考えます。聞いていると明らかに日本人とのコミュニケーションに溝があるのです。言うまでもなく、このことは政治を語るものとして、最大の欠損であり、不適格さを象徴するな最大ポイントなのです。そして、このことは、たとえ被差別民だろうがなんだろうが、許されることではないのです。日本人への愛の問題なのです。
昨日、神社に参拝して東京都神社庁の今月の「生命の言葉」に、以下の佐久間象山の言葉が記載されていました。


士は過ちなきを貴しとせず
過ちを改むるを貴しと為す


この言葉は、人生で出会った至言・名言の中でも一二を争うもので、目にした瞬間、はっとさせられました。座右の銘にしなくてはなりません。
しかし、良く考えると都構想推進側には、このような姿勢が完全に欠落しています。すべて自分が正しい、相手が間違っているという姿勢で貫かれています。絶対に彼らは過ちを認めないと考えます。ただ、反対側の人々を糾弾するだけなのです。
これらが、都構想推進側に共通する性格だと考えます。そして、この姿は大阪の人々の映し鏡と考えます。ただまくし立てて人を両断して、自分の強さを確認する一種の性癖とも言えますが、その性癖は相手のことを考えないものですから、単なる自慰行為なのです。だから、大阪は伸びない。維新とは大阪の人々の鬱屈したプライドを満足させるための存在と考えます。
どうして大阪はこうなってしまったのか? もっと大阪は情が厚く、他人のことを考えるものと思っていましたが、維新の人々から伝わってくるパーソナリティはまったくその反対なのです。

関東軍とは維新
橋下氏が以下の記事のように、上述の試算問題で、大阪市役所を『関東軍』と表現して批判しています。でも、維新こそ関東軍でしょう。関東軍といえば満洲ですが、その満洲は岸信介氏などの『革新官僚(新官僚)』と呼ばれた人々によって運営されていました。226事件は昭和維新と言って行われました。要するに関東軍を含めて日本が破滅に向う戦前・戦中の軍国主義には『維新』という言葉がつきまとい、極めて色濃くあるのです。維新というものが、戦前・戦中、日本を目茶苦茶にしているのです。
上述したように、『維新』と言って一つの物事に焦点をしぼらせることによって、現実的な思考ができなくさせますから、結果、目茶苦茶になるのです。それが戦前、戦中の日本の実相です。
ですので、この橋下氏の例で言うのなら、まさに都構想を進める維新の人々こそが、そもそもの関東軍なのです。彼らもこのことを知っていて維新という名を使っていると考えます。知らなければ単なるバカです。このように観れば、以下の記事のようにわからないことが言われているのに、それで都構想とかを通すのであるのなら、大阪の人はやはりバカとしか言い様がありません。

「橋下徹氏が大阪市のコスト増予想に大激怒!『市役所のクーデター!この市役所が関東軍』」(2020年10月28日 情報速報ドットコム)

大阪を考えるより愛知県や神奈川県を府に昇格せよ
本当なら大阪は愛知や神奈川の1.5倍くらいの経済にすでになっていなくてはならなかったのですが、都構想で伸びると本当に思っているのでしょうか? 
都道府県の経済規模を観ると、上述のように大阪府は愛知県や神奈川県とほぼ同規模です。これは本当に意外でした。
そして、関東の神奈川県、千葉県、埼玉県の3県合計の経済規模は、関西圏の大阪府、京都府、兵庫県の2府1県合計の経済規模より大きいのです。関東はその上に大阪の2.5倍で、この関西2府1県合計の経済規模より大きい東京都があるわけですから、関東の経済力は極めて大きいのです。この東京都の代替を大阪府ができるはずはありません。そして、日本の問題は大阪にあるのではなく、東京にあるのです。
日本の問題点は、この東京都や関東に、その大きさに見合った権限や権力が与えられていないことです。どうして、東京都と他の都道府県と知事などの権限に差がないのでしょうか? 新型コロナウイルス問題でもそうですが、東京都が島根県や鳥取県と同じ権限で対処できるはずはないのです。衆参の国会議員の数にしても同じで、国会議員を減らす必要はありませんが、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の定員は2倍にしても良いでしょう。要するに一票の格差問題と同じで、東京都の人々の政治的な地位は極めて低いのです。これが、日本が抱える最大の問題です。これ、はっきり言って人権問題です。
もっと、東京都の人々の政治的地位を上げ、特別な権限と自治権を与えない限り、日本は間違いなく縮小していくでしょう。この政治的な地位を上げることは、神奈川県、千葉県、埼玉県の人々に対しても同じです。
また、神奈川県や愛知県の経済規模は大阪府と同じレベルです。それでいて、両県とも県ではいけないでしょう。この両県を愛知府、神奈川府にしていくことも十分に必要です。そして、特に中部地方は、この愛知府を中心にして、さらに経済規模を中部地方全体として大きくしていくことを考えるべきでしょう。今や大阪がどうのこうのという問題の優先度は実はそれほど高くないのです。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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