絵に描いたような見事な構図 | |
[日本の政治] | |
2016年12月14日 17時46分の記事 | |
今国会で焦点となっているカジノ解禁法案を自民党議員と共に起案し提出した日本維新の会の小沢鋭仁氏の資金管理団体が、カジノ解禁を望む大手パチンコ企業から、パーティー券代として合計130万円を受け取っていたことが、報道されています。これは13日の参議院内閣委員会で共産党の大門実紀史氏が明らかにし、小沢氏はこのことを認めています。 「カジノ法案提案の維新・小沢氏 パチンコ大手から130万円」(2016年12月14日 東京新聞)
大門氏は「企業から献金などを受け国会質問しただけで収賄になる。まして議員立法はよほど危ない話だ」(同上)、「(カジノ解禁は)献金やパーティー券だけでなく、巨額のマネーが動いている」(同上)と指摘していますが、その通りでしょう。普通に考えてカジノ(賭博場)が合法化されれば、動かしたマネーは回収でき、さらに利益を見込めると考えているから企業は動きます。そういう性質のものだから、お金がばらまかれ、同時に根が深く、下手をすれば大疑獄になる可能性すらあります。時代劇で言えば、悪代官と商人が賄賂を渡しているところを想起してしまうような構図と考えます。 小沢氏の件は、まさにこのようなことを絵に描いた見事な構図と考えます。小沢氏はこの大手パチンコ企業の役員と面識があることも認めています。政治の世界にいて、感覚的にはこのような場合、「よろしくお願いします」の一言くらいはその役員から小沢氏にあったと考えます。もちろん、その「よろしくお願いします」が何を意味しているかははっきりとさせなくてはならないことです。 ただ、そうであっても、既に収賄について重大な疑惑が生じていることは間違いがないと考えます。法案の起案者なのですからはっきりと白黒をつけなくてはならないのは言うまでもないことです。なぜなら収賄の可能性が十分あるとことが明らかだからです。なぜ、このようなことが大問題として報じられないのか非常に疑問に思います。当然、国会で問題視され、さらに追及されるべき問題です。 同時に、起案者がこのような疑惑がある法案を通す通りがどこにあるのか、甚だ疑問ですし、どう考えても小沢氏の問題をきれいにしてから、審議、採決に進むのが道理と考えます。法案起案者に収賄の疑義があるという状況で審議を進めるというのは、ちょっと信じられないような状況ですが、これが今の日本の政治のレベルなのでしょう。このような状況では、採決どころかそもそも審議を先に進めることさえ、道理のないことです。 カジノ法案を見ていると、ほとほと汚れきった国会という感覚を持ちます。こんなものを政治と勘違いしているレベルにはさすがに呆れます。本当の平和ボケなのだろうと考えます。政治の世界では『清濁併せ呑む』という言葉がよく使われますが、『清』がなくて、『濁』だけでは、それは政治とは呼びません。最近の政治家は何か勘違いしていて、『清濁併せ呑む』というのは、自らの利益をはかるためのエキュスキューズ(弁解)・ごまかしの用語になっているのではないかと考えます。現状、政治と言うにはかけ離れた状態と考えます。「史上最低の国会」(2016年12月14日)を書きましたが、この国会の結果から将来の日本を描けるでしょうか? 恐らく描けないと思います。ビジョンすらない。それが今の日本の政治の本質なのです。 それにしても都政において共産党だけが機能していると考えますが、国政においてもまた同じであると考えます。 | |
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