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パレスチナ・イスラエル情勢についていかに考えるか その8
[日本の政治]
2023年10月26日 23時19分の記事

本ブログ『パレスチナ・イスラエル情勢についていかに考えるか その7』(2023年10月25日)の続きです。


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10月12日に放送されたBS−TBS『報道1930』では『2つの戦争"二正面作戦"の困難 アメリカの誤算と支援の行方は』と題した放送をしています。アメリカにとっては、パレスチナ・イスラエル情勢とロシア・ウクライナ情勢は、二つの戦争、二正面であって、これはアメリカの誤算ということです。

・ 『2つの戦争"二正面作戦"の困難 アメリカの誤算と支援の行方は【10月12日(木)#報道1930】|TBS NEWS DIG 』(2023年10月12日 BS−TBS)


しかし、パレスチナ・イスラエル情勢とロシア・ウクライナ情勢は、二つの戦争、アメリカの二正面ではなく、本ブログ『パレスチナ・イスラエル情勢についていかに考えるか その7』(2023年10月25日)で申し上げたように『ひとつの戦争』なのです。それも10年前からずっと行なっている戦争なのです。
この10年の間、法王フランシスコがずっと『第三次世界大戦』と警鐘を鳴らし続けています。どうしてこの意味がわからないのか、不思議でなりません。そして、だからこそ、日本が日に日にやばい方向に動き始めていることがわからないのです。
このBS−TBSでは『アメリカの誤算』と表現していますが、現状において、英米においてはすでに『主』はイギリスです。米ではない。現状はイギリスの世界戦略の中で米【戦争屋バイデン(ハリス)】が動いているに過ぎないのです。そして、現状は英の『誤算』ではありません。ただ、今回のパレスチナ・イスラエル情勢を観ると、英米が急いでいる気配があります。それは、恐らく、米国の事情によるものと分析します。
その事情とは、トランプと米の経済的な問題と考えます。この事情はパレスチナ・イスラエル情勢とロシア・ウクライナ情勢における英米の動きを破綻させる可能性があります。このことが今後、日に日に出てくる可能性があります。そうなると当然、現在の世界状勢が今後一変していくということが起ります。
英米においてはすでに『主』はイギリスというのは、2017年8月16日、首相であったテリーザ・メイが英空母・クィーン・エリザベスの艦上で『グローバル・ブリテン』という世界戦略を発表したときから始まっています。この『グローバル・ブリテン』は2021年9月4日に英空母・クィーン・エリザベスが横須賀に寄港したときから本格的に始まっていきます。英空母・クィーン・エリザベスはグローバル・ブリテンの象徴と言うことです。
テリーザ・メイが『グローバル・ブリテン』を発表した2週間後の2017年8月31日に、テリーザ・メイとアベ氏が『日英安全保障共同宣言』を出して、このときから、日英首脳はお互いをパートナーではなく、同盟国と呼びあい、英国政府は外交文書で日本を同盟国と呼んでいます。日本がイギリスの世界戦略『グローバル・ブリテン』の一部となっての新日英同盟が成立したわけです。
そして、2021年9月4日に英空母・クィーン・エリザベスが横須賀に寄港したときからグローバル・ブリテンも、そして新日英同盟も本格的に始まっていきます。無論、主権者である日本国民はこのことを知らされていませんから、この動きは極めて非民主的な、民主主義を否定する動きであるわけなのです。
さて、イギリスが東進する際、スエズを通りますが、そのポイントになるのが東地中海で、そこでロシアとイギリスがぶつかるのです。このことは19世紀から変わらないことなのです。そして、このことが10年前からはじまる『一つの戦争』のポイントなのです。だから、英連邦国家の集まりである環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に大西洋のイギリスが加入し、さらに黒海沿岸のウクライナが加盟するという何ともわけのわからないことが生じるのです。一般においては、この辺りのことを含めて世界情勢を包括しての分析がまったくできていません。

・ 『『ウクライナ TPPへの加入を正式に申請 』』(2023年7月7日 NHK)

そして、イギリスが東地中海・スエズを通って、さらに東進してアジアに向うと、イギリスにとってそれは『インド太平洋』になるわけです。アベ政権から盛んに言っていた『インド太平洋』という聞き慣れない言葉の意味はここにあるのです。
そして、パレスチナ・イスラエル情勢は10月7日から始まりました。この日時も日本と関係します。このことは、わかる人にはわかることです。

これが世界情勢の本質(さらにこの先がありますが)ですが、時代状況としての最大のポイントは、私たちがパレスチナに対するイスラエルの行為を見て、そのことに私たちがいかに考えるか、なのです。それがいま試されています。このことは極めて大事なことなので、とにかくとにかく繰り返しておきます。


『パレスチナ・イスラエル情勢についていかに考えるか その9』(2023年10月29日)へ続く。

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○ 『餓死した英霊たち』

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先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

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◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐勇治(政治評論家) さん
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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