2010年12月29日 18時0分 |
『カルロス・ゴーンの言葉』 第7章 家庭で、人生で生きる言葉―言葉63 祖父は真の開拓者でした |
目次 第6章 改革を成し遂げる言葉 言葉63 祖父は真の開拓者でした 祖父は真の開拓者でした。金も教養も学問もなく、まだ若いうちからさまざまな困難をひとりで切り抜けなければなりませんでしたが、そんなリスクに富んだ冒険を楽しんだのです。体ひとつで祖国を離れ、立派に暮らしを立てて、子どもたちをきちんと教育し、それから、現代の基準から見ればたいしたことはないとはいえ、かなりの額の財産を遺したそんな祖父の姿を、私はありありと思い浮かべることができます。 ◆フランス系レバノン人としての「自信と誇り」を持ち続ける 「健全な身体に健全な魂が宿る」と言われるように、人間の心身を健全にする基本は、「自信と誇り」を持って活動することである。心身が病んでいたのでは、健全な活動も望み得ない。 この点、ゴーンは、フランス系レバノン人としての「自信と誇り」を抱き、かつ、祖父譲りの旺盛な冒険心と開拓精神を持ってエネルギッシュに世界を飛び回っている。 ゴーンの今日があるのは、父方の祖父、ビシャラ・ゴーンのおかげである。 |
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2010年12月29日 12時0分 |
『カルロス・ゴーンの言葉』 第6章 改革を成し遂げる言葉―言葉62 常にM&Aを回避している |
目次 第6章 改革を成し遂げる言葉 言葉62 常にM&Aを回避している 日本の産業界ではM&A(企業の合併・買収)がブームになっている。しかし、私はさまざまな経営の意思決定をするなかで、常にM&Aを回避している。手法そのものを否定しているわけではない。正当化され、評価されるべき事例もあるだろう。ただ私の目には、M&Aを機能させるのは非常に難しく、ときには不可能にも見える。 ◆日産を買収しようと考えたことは一度もなかった ライブドア前社長の堀江貴文被告、「村上ファンド」前社長の村上世彰被告によるニッポン放送株の大量買い占め、楽天の三木谷浩史社長によるTBS株の買い占めが世情を騒がせた。堀江被告は2005年2月8日、ニッポン放送株を東証の時間外取引で買い占め、フジテレビの買い占めに向かおうとして失敗し、証券取引法違反罪(偽計取引)と商法違反罪(粉飾決算)で東京地検特捜部に逮捕・起訴された。堀江被告の軍師と目された村上被告は、証券取引法違反罪(インサイダー取引)で、やはり東京地検特捜部に逮捕・起訴されている。三木谷社長はTBSの激しい防戦にあい、事実上、TOB(株式公開買い付け)に失敗している。 |
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2010年12月29日 8時0分 |
『カルロス・ゴーンの言葉』 第6章 改革を成し遂げる言葉―言葉61 魅力的でターゲットを絞った商品が成長をもたらす |
目次 第6章 改革を成し遂げる言葉 言葉61 魅力的でターゲットを絞った商品が成長をもたらす 日産リバイバルプランは予想より早く進み、より大きな影響を与えており、成長から見込まれる利益をもとに、さらに高いレベルに達しようとしています。日産を利益ある成長軌道に乗せる、これが日産リバイバルプランの狙いです。中間決算予想値は、日産リバイバルプランの初期の成功を物語っています。リバイバルプランは、日産の財務体質をさらに強固なものにして行くでしょう。魅力的でターゲットを絞った商品が成長をもたらしますが、ご存じのように今年度(2001年度)からの三年間で22の新型車を投入します。2001年度には全世界で五つの新型車を投入します。 ◆成長に向かっての準備が整った 日産は、2002年2月26日、新型「マーチ」を発表した。これは、1999年にルノーとの資本提携に踏み切った以降、本格的に開発を始めた最初の車だった。日産にとっては、久し振りの量販車で、ルノーとの車台の共通化や大胆な部品調達が反映された。 東京・銀座の日産本社でカルロス・ゴーンは、自信たっぷりにこう紹介した。 |
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2010年12月28日 21時1分 |
『カルロス・ゴーンの言葉』 第6章 改革を成し遂げる言葉―言葉60 広告の一本化を図れ |
目次 第6章 改革を成し遂げる言葉 言葉60 広告の一本化を図れ 全世界で一貫したブランド・マネジメントを行い、コストを削減するためにグローバルに活動している広告代理店一社と契約を結び、ブランド力と一体の広告の世界一本化を図らなくてはなりません。 ◆広告代理店は一業種1社でなければならない もう一つ見逃せないのが日産自動車の広告業務の大変化である。日産は、2000年8月29日、ゴーンの「ツルの一声」で、日産自動車が全世界で手がける広告業務の窓口を広告会社の「ジーワン・ワールドワイド(G1)」とし、一括発注すると発表している。 |
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2010年12月28日 18時0分 |
『カルロス・ゴーンの言葉』 第6章 改革を成し遂げる言葉―言葉59 ブランド・アイデンティティを明確にしなさい |
目次 第6章 改革を成し遂げる言葉 言葉59 ブランド・アイデンティティを明確にしなさい ブランド・アイデンティティを明確にしなさい。日産自動車の凋落は、「Z」を封印したために起きたのではないか。それならば「Z」を封印から解き放てばよいではないか。 ◆「日産らしさ」を表現している車 企業とは、そのアイデンティティにもなる商品というものを必ず持っているものである。そうした商品には、創業者の精神が「志」とともに込められており、その商品の名前を聞けば、どこの会社でつくっているかが、すぐにわかるというような商品である。 企業と商品とが一体になり、不可分の関係にさせているもの、それが「アイデンティティの本質をなしているのである。 そういった意味では、「フェアレディZ」は日産のアイデンティティを象徴する商品であった。 |
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