《日本の政治》 民主主義という価値観を共有しているとは思えない | |
[日本の政治] | |
2021年12月18日 23時36分の記事 | |
朝日新聞が12月15日にスクープしたアベ政権下での『建設工事受注動態統計』(基幹統計調査のデータ)の改ざんは、以下のリテラが「安倍政権ぐるみGDPかさ上げが決定的に」というように、まさにアベ政権下でのGDPかさ上げのためのことと考えます。要するに、政権維持のために都合の良い数字をつくり出していたに過ぎないと考えます。 「『建設工事統計』改ざん発覚で安倍政権ぐるみGDPかさ上げが決定的に! 統計偽装では厳しい追及に安倍が逆ギレしたが、今回は…」(2021年12月17日 リテラ) 「国交省、基幹統計を無断書き換え 建設受注を二重計上、法違反の恐れ」(2021年12月15日 朝日新聞)
実際、GDPが伸びた、賃金が伸びたとアベ政権ではずっと言っていましたが、結局、どちらも伸びていない。あげく以下の野口悠紀雄さんの指摘のように、アベノミクスで賃金が韓国以下、アメリカの半分となり、世界5位から30位に転落しているのです。 「日本人は国際的に低い給料の本質をわかってない アベノミクスにより世界5位から30位に転落した」(2021年10月3日 東洋経済) 要するにアベ政権下での経済政策の実績は皆無。だから、このような結果となるわけですが、そのようなアベ政権を考えれば、GDPに関わる基幹統計調査のデータの改ざんがあったというのは当然でしょう。逆に言えば、都合の良い数字をつくって、アベがどや顔で実績を上げたと言ってきて、何の成果も上がらなかったというのが、この約8年に及んだアベ政権の本質と考えます。まったくひどい。 このデータ改ざんのニュースを観て、『また改ざんか、またウソか』としか思いませんが、実際、アベ政権下では公文書偽造、国会での虚偽答弁が頻発しました。まさにウソにウソを重ねて、都合の良い幻想を作り上げて、政権の座に居座ったのがアベ政権の実相と考えます。 だから、一部マスコミが成功したともてはやし、アベ氏が自画自賛したアベノミクスの蓋を今になって開けてみると、賃金で韓国に抜かれるという事態に陥っているわけです。まったく驚きますよね。 アベ政権。それは単に右翼新自由主義政権にすぎず、民主主義、国民主権を無視して、国民にウソをついてきただけの政権と考えます。 右翼というのはヘイト、憎悪は煽りますが、日本と日本人を愛しているわけではないのです。憎悪することが愛すること、偉いことと勘違いしている頭の悪い人たちです。憎悪することが、国士だと思っている頭の悪い人たちです。そして、何よりも憎悪を増幅させることが彼らの役割なのです。 実際、戦前も同じで、『鬼畜米英、暴支膺懲(ぼうしようちょう/横暴な中国を懲らしめよ)』と憎悪を煽り、尊大に振る舞って、戦争をはじめ、最後はコテンパンにやられて、自滅したわけです。アホな話しです。 先の大戦などについて先達の悪口をいうのはいけないという向きがありますが、その本質は、自己の主張を肯定するために、歴史を糊塗し、改ざんして良く見せようとすることでしかないのです。それは、言うまでもなく、上記のアベ政権が行なってきたこととまったく同じなのです。 単に都合の悪いことは隠しているに過ぎない。やっていることは戦前、戦中と相変わらず同じ。そして国、国民をどんどん貶め、苦しめている。そのポイントがまさにウソなのです。右翼はウソを言うというのは、すでに定番となっていると考えます。このままいくと、またこの人達はウソによって日本を亡ぼすと考えます。 それに、そもそもこのアベ政権は、民主主義、法の支配、自由、人権などの価値観を日本国民と共有しているのかと考えます。はっきり言えば、共有していない。民主主義の概念がしっかりとしていれば、アベ政権下で生じた疑惑や虚偽、公文書偽造、データ改ざんなどは起るはずはないのです。 そうなると、以下の記事が報じている右翼の櫻井よしこ氏発言は、明らかにおかしな、矛盾に満ちたことです。同氏は、中国が民主主義的な権利を全否定していると評し、その中国に対して自由主義陣営は対抗すべしと述べているのですが、もそも右翼のアベ氏や櫻井氏は民主義主義をしっかりと踏まえているのかと思います。踏まえているとは到底思えません。 それなら、自由主義陣営と日本が結束するという発言は明らかにおかしく、矛盾してる。それにそもそも、民主主義国家である日本の国民と民主主義の理念をこの方々は共有しているとはまったく思いません。都合の良いときだけ、自由主義、民主主義を持ち出しているにすぎないと正直考えますし、そのことに心から憤慨します。 こういう所でもウソを言うのですよ。 「櫻井よしこ氏『価値観同じ国々で中国に対抗を』 長州『正論』懇話会」(2021年12月18日 産経新聞) それにしても、上記リテラの記事では、立民について面白いことを言っています。この記事を読むと、このデータ改ざんのような民主主義の根幹を揺るがすアベ政権、自民党政権の所業がまた報じられているのに、提案型といっている立民が、ほとんど何もしていないことがよく伝わってきます。 立民は、岸田氏に『改ざんはもうやめませんか』とでも提案しているのでしょうか? 何というか幼稚さしか伝わってきません。平気でデータ改ざんをする相手に、提案型で挑むと言っているのですから、単なるバカでしかありません。 いずれにせよ、立民は民主主義体制の主権者である国民のためには働いていません。彼らは自分たちの党勢拡大のための宣伝をしたいということは言っても、与党の不正や、問題は追及しないというのですから、そこには国民のために働くという意志がまったくないことは一目瞭然です。 国民にとっては、与党の不祥事、疑惑、問題の真相を知る必要があります。それが民主主義において主権者として考える基本になるからです。問題の解明を与党に任せておけば、それは不十分に終わるのは、子どもでもわかることです。だからこそ、第三者である野党が、その解明をするのは当たり前のことなのです。 ただ、維新のように与党寄りの野党では話にならない。だから、しっかりとした野党の存在が必要となるわけで、その野党が機能しないのであれば、当然、現状の日本の政治は大政翼賛でしかないということになるのです。何度も申し上げますが、とても危険な状態です。 そう言う意味で、主権者国民のために働かない立民もまた、民主主義という価値観を同じくしているとは到底思えないのです。いうまでもなく、それは維新も同じですけど。 | |
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