このブログのトップへ こんにちは、ゲストさん  - ログイン  - ヘルプ  - このブログを閉じる 
《日本の政治》 立民のウルトラCロジック
[日本の政治]
2021年12月5日 23時37分の記事

立民の新体制がスタートしました。ただ、トップである泉氏が、政権与党に問題があっても追及はしない、批判はしないと言い切ってしまってますので、その新体制はもはや完全に色あせています。その新体制で要所に有能な人材を配置していますが、この新体制の方向性が悪いので、必ずそれらの人材は毀損されていくでしょう。残念なことです。国民が望むのは問題ある政権与党を追い詰め、政治を変えられる野党なのではないでしょうか? そして、そのような存在だからこそ、国民に求められ、与党となっていくのではないでしょうか?

【PR】電話相談システム開発ならイーステム


立民の新体制は、まさにこのことを放棄してしまっています。
政治は様々なものが関わるもので、そのバランスでできあがっています。そう言う中で立民という存在が、様々な勢力に働きかけて、政治を良い方向に導いていく。野党の時は、与党の問題点をただし、批判し、その上で政治を良い方向に導く。与党であれば、野党に働きかけていく。そういうコミュニケーションをとることをしないで、自分たちは国民に政策を展示しますと言っているのが、立民の新体制ですが、そんなものを国民は求めていません。実際、今の立民には実行力、政策能力もないでしょう。
国民が求めているのは、実(じつ)のある存在。政治を良くしてくれる存在でしかないのです。それが出来ているか、いないかのことでしかないのです。そして、このことは野党の立場にある場合は、対与党という関係性の中でしか発揮できないのです。それを放棄して、私たちの政策をみてくださいと国民にいってもそれは独善でしかないのです。ひとりよがり。

◎ 立民のウルトラCロジック
本ブログ「《日本の政治》 立民の『ゆ党』宣言」(2021年12月3日)で書きましたが、アベ・スガ時代の自公政権では疑惑のオンパレード、めちゃくちゃだから、枝野立民が批判、追及してきた。そうしてきのは、自公が悪すぎるからです。枝野立民が悪いからではない。
しかし、自党がそうしたことを、悪いのは自分たちですと言っているのが、泉立民ですから、何度も申し上げますが、はっきり言ってバカでしかありません。
また、そのような与党の問題点を批判、追及するのは国民に受けませんでしたということを言うわけです。
そのような論調をマスコミも出して扇動しています。特に週刊朝日や読売新聞などが激しいと考えますが、結局、その論調は立民と共産との共闘の破壊ということが目的と考えます。
共産のように政策能力が高い政党が力を持つと困る人が沢山いるのでしょう。
しかし、どんなことを言おうが、先の衆院総選挙で立民は共産との共闘をしています。それは以下の10月13日の東京新聞の記事のように、野党の候補者が一本化されたと報じられたときから、先の衆院選での立民・共産を中心とする野党共闘は確定しているのです。そして、国民はこのことを前提に総選挙で票を投じているのです。

「野党が衆院選220選挙区で一本化 共産・立民が候補調整」(2021年10月13日 東京新聞)

では、国民はあれだけ疑惑のオンパレードであったアベ・スガ体制の政権与党に対する追及と批判を野党に求めていなかったのでしょうか? そんなことはまったく無いでしょう。問題ばかりが出てきたアベ・スガ体制の政権与党に対して、何も追及しなくて良いと言うほど国民は愚かではありません。
しかし、立民の新体制は、国民はそうであったと言い切っているわけです。まったくこれには本当に驚くのです。立民のウルトラCロジックです。
多くの国民は、そのような問題ある政権与党を追い詰める能力がない立民が、国民に政権与党に対する批判・追及は国民に受けなかったと言って、言い逃れをしているとしか思っていません。
実際、泉氏は政権与党の問題に対して歴史に残るような実績を上げたことがあるのでしょうか?
東京8区で石原伸晃氏を破った立民の吉田晴美氏は、毎日新聞のインタビューで以下のように答えています。


今回の衆院選の半年前ぐらいから、自民党に対して「もういいかげんにして」という雰囲気は強くあった。その半面で「野党は受け皿になれていない」という批判も多かった。
 街頭に立っていると直接、「自民党でいいとは思っていないが、野党はダメじゃないか」「野党に期待したいけれども、もう少し自民党をハラハラさせるぐらい強くなって」「パワーがない」「頼りがいがない」と言われた。「吉田さんがもっと頑張って、(党を)突き上げて」と言われたこともある。

「『野党共闘』だけでは支持されない 自らの目標を示せる党に」(2021年11月30日 毎日新聞)


吉田氏は『自民党に対して「もういいかげんにして」という雰囲気は強くあった』とはっきり言っています。
そう、今回の選挙では反自民の風が吹いていたのです。それが今回の最大の特徴です。だから、政権与党(自公)よりも野党への票が多かったわけです。これは厳然たる事実。
このことが、吉田氏の東京8区では有権者が自民党の候補者に鉄槌を下すと言うことになって現われたのです。これは神奈川13区も同じです。
そして、忘れてはならないことは、立民の候補者が鉄槌を下したのではないということです。あくまでも有権者がそうしたのです。そこを勘違いしてはいけません。
そういう有権者によって吉田氏は当選したのですが、吉田氏に票を投じた有権者は今度の立民新体制の自民に対しては批判・追及をしないということを聞いて、きっと落胆したことと考えます。上記の記事を見れば、それは一目瞭然です。
吉田氏は、これから、自民党に鉄槌を下した有権者の意思に応えるべく、政権与党を批判、追及しなくてはならないのです。吉田氏は初当選、まだ国会議員として何もしていないのです。
それと、吉田氏は「『野党共闘』だけでは支持されない」と述べていますが、そもそも野党共闘でなければ支持されなかったことは忘れるべきではありません。
この反自民の風がこの選挙での最大の特徴で、それで維新が勝ったのです。そのことは本ブログで何度も申し上げてきました。
今回の総選挙で国民は反政権与党(反自公)の意思表示をはっきり出しているのです。
自民への批判は間違い、追及したのは大きな過ちと言っている立民とマスコミは、明らかに民意に添っていませんし、むしろ民意を無視しています。
それでは、やはり立民はダメだなと言われるのが落ちです。やはり非民主的。このまま行けば、立民は『連合』非民主党か、非民主的『連合』党と呼ばれるようになるだけでしょう。

このブログへのチップ   0pts.   [チップとは]

[このブログのチップを見る]
[チップをあげる]

このブログの評価
★★★★★

[このブログの評価を見る]
[この記事を評価する]

◆この記事へのコメント
コメントはありません。

◆コメントを書く

お名前:

URL:

メールアドレス:(このアドレスが直接知られることはありません)

コメント:




◆この記事へのトラックバック
トラックバックはありません。
トラックバックURL
https://kuruten.jp/blog/tb/katagiri/467241
くる天

◎ 必読の書

○ 『餓死した英霊たち』

○ 『世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか』

先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

○ 『CIA日本が次の標的だ―ポスト冷戦の経済諜報戦』


◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
本ブログについて
日本と世界の政治経済の本質を読み解く-ブロくる
片桐勇治(政治評論家) さん
日本と世界の政治経済の本質を読み解く
地域:東京都
性別:男性
ジャンル:ニュース
ブログの説明:
世界は大きく変わり、新しい時代が胎動しています。しっかりと把握していますか? この時代を読み解くには歴史を見つめ、構造を把握し、パワーの心奥を見つめ哲学を持たなくてはなりません。一緒にこの新しい時代を見つめて行きましょう! 最低週1回の更新です。
プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
ブログ内検索

カレンダー
<<2021年12月>>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
カテゴリ
全て (1454)
日本の政治 (1365)
ザ・フナイ (15)
中東情勢 (4)
アジア・太平洋情勢 (2)
戦争の構造 (3)
世界の読み方 (15)
書評 (1)
勉強会・講演会のお知らせ (3)
本ブログの重要記事

注目です!

「韓国のリベラルはとてもレベルが高い」(21年2月3日)←New!
「やはりイギリスが言い始めた」(21年2月4日)←New!
「東京オリンピックは2022年に開催すべき」(20年12月31日)←New!

値千金のブログ記事:岡田晴恵特任教授、国のコロナ対応に激怒!番組出演中に声を震わす 「このままだと3月4月にピークがきます」 (20年2月25日)
○本ブログ「この緊急時にこの政権の遅さは致命的? 」(20年4月16日)
○本ブログ「アメリカ政府が認定した当然のこと」(20年4月4日)
○本ブログ「朗報と考えられることと安倍政権の犯罪的な無能と愚鈍?」(20年4月1日)
○本ブログ「朗報と考えられることと安倍政権の犯罪的な無能と愚鈍?」(20年4月4日)
「ノーベル賞受賞者が新型コロナウイルスの早期回復(終息)を予測した理由:「我々は良くなっていく」(訳文)」(20年3月23日 ロサンゼルス・タイムズ)
最近の記事
11/18 23:50 今回の兵庫県知事選の最大にしてほぼ唯一の争点は『マスコミ報道の信頼性』
11/13 08:50 石破さんの素晴らしい言葉
11/08 11:07 FRBの利下げをいかに考えるか
11/08 06:22 トランプ時代の日本には石破さん以外の選択肢はない――むしろ天の差配
11/06 13:56 100%改めるべき米国・トランプについての日本の偏向報道
11/06 01:34 政界の転換期――今は正常性バイアスがとても危険な結果をもたらす
10/31 23:36 今回の総選挙を考える
10/28 01:55 石破さんは間違いなく『続投』すべき
10/25 00:46 ロシアへの北朝鮮兵士の投入――別の見方があるのではないか
10/23 23:56 この選挙における『石橋湛山』というキーワード
携帯用アドレスQRコード
QRコード対応の携帯で、このコードを読み取ってください。


Copyright (c) 2006 KURUTEN All right reserved