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バイデン(ハリス)の戦争 その2
[日本の政治]
2021年2月7日 23時52分の記事

本ブログ「バイデン(ハリス)の戦争」(2021年2月6日)で、バイデンは2月4日に行った外交方針に関する演説で、トランプの政策を全面的に見直し・撤回し、冷戦を続け、中国・ロシアと対決すると表明したことは、私のこれまでの分析の通りと申し上げました。こんなことは、バイデン(ハリス)がトランプのアンチテーゼということの必然的なことであるのは、最低でも半年前からわかりきったことなのです。そして、それが『バイデン(ハリス)の戦争』なのです。

「バイデン氏『同盟は財産』、中ロに対抗−北朝鮮へのアプローチ見直し」(2021年2月5日 ブルームバーグ)

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このことは、「バイデン(ハリス)の戦争」(2021年2月6日)で書いたように、最低でも19年2月の米朝首脳会談の時から極めて鮮明なことなのです。19年2月はまだバイデン(ハリス)は頭角を現していませんが、冷戦の構造の幕引きをし、和平を実現させようとしたトランプに反対をする構造がその時からあり、しっかりと動き続けているのです。
そして、その構造の象徴としてバイデン(ハリス)がいるのです。私は、その構造を『戦争とお金の構造』と呼んでいますが、その構造にアベ氏は当然入っていると分析してきましたし、その他、クシャおじさんの河野太郎氏、岸田文雄氏が入っていると分析しました。その他にも沢山いますが、クシャおじさんの河野太郎氏、岸田文雄氏両名ともアベ政権の外務大臣で、岸田氏は中印分断介入とウクライナへの肩入れ、河野氏はまさに米朝・南北融和反対の急先鋒となっていたわけです。私から言わせればクシャおじさんの河野氏と岸田氏はまさに戦争屋・戦争大好き政治家なのです。河野氏については、ザ・フナイ2018年4月号などで取り上げましたが、当然、この河野氏の方向性はトランプとは正反対、バイデンとはぴったりと重なるのです。因みに『クシャおじさん』とはこの人のことです。40代、50代の人は子どもの頃にこの人の顔でけなげに笑ったと思います
ザ・フナイ2018年4月号では、日本のマスコミがこの河野太郎氏の方向性と同一で、それが韓国での論調とは好対照であることを指摘しました。つまり、「バイデン(ハリス)の戦争」(2021年2月6日)で、2019年2月の米朝首脳会談の結果について、日米メディアと韓国メディアが正反対になっているということは、その一年前からしっかりとあるのです。
そして、こういうマスコミも含めて『構造』なのです。日本ではそれを55年体制というのです。自民党一党政権体制、財界、官界、マスコミ界が一体になっているのがこの55年体制という構造なのです。
もちろん、これは朝鮮戦争(冷戦)のための戦時体制です。韓国は朝鮮戦争の前線、日本は後方支援(後衛)で、その日韓を統括してきたのが米軍(国連軍)なのです。ここに日米安保条約の本質があるのですが、当然、1952年の国際復帰と同時に日本はこの朝鮮戦争(冷戦)を後方支援基地として戦っているのです。日本国民のほとんどはまったく意識がありませんが、戦後、日本は一貫して戦争をしているのです。
その戦時体制を支えているのが、日本では自民党を中心とする55年体制で、韓国では特に朴正熙政権以降の韓国の保守系と経済界、保守系マスコミ(朝鮮日報など)なのです。当然、これらはトランプとは正反対の方向で、アベ政権は一貫してトランプの反対を行ってきたのです。
トランプと方向性が同じであったのが、文在寅政権と韓国のリベラル系マスコミで、この朝鮮戦争(冷戦)の現実をしっかりとわかっているので本ブログ「韓国のリベラルはとてもレベルが高い」(2021年2月3日)ということになるわけです。
日本の自民党を中心とする55年体制と韓国の保守勢力は朝鮮戦争(冷戦)のための体制ですから、その継続を指向し、そのために文在寅政権が北朝鮮と繋がっていると言い続けるわけです。日米韓の朝鮮戦争(冷戦)継続を求める勢力の存在は、もう一つの片割れ・北朝鮮の存在があって初めて成り立ちます。その北朝鮮が融和に動き、和平が成立してしまったら日韓の朝鮮戦争(冷戦)継続を求める勢力は終わりになります。だから、徹底的に文在寅政権に敵対し、攻撃するわけです。
その北朝鮮もまた冷戦によって存在を確保しているのです。こう考えれば、北朝鮮と55年体制と韓国の保守勢力の利害は一致し、普通に文在寅政権より、55年体制と韓国の保守勢力の方が北朝鮮に近いということは言うまでもないことなのです。普通にセットと考えます。セットだからこそ、以下のような不可解なことが報じられるわけなのです。

「北のエンジニアの気になる発言『モデルは六ヶ所村』」(2012年12月19日 アエラ)

そして、何よりも日韓の朝鮮戦争(冷戦)継続を求める勢力の方向性にバイデン(ハリス)はまさにぴったりなのです。そして、このことは、上述のようにずっとある構造的なお話しなのです。
だから、以下のように『バイデン当選でアベ氏がご機嫌』と報じられるのです。実際、2016年の米大統領選挙時、アベ氏はトランプではなく、ヒラリーに肩入れしていましたから、当然、ご機嫌なのです。

「バイデン当選で安倍晋三がご機嫌なのはナゼ?」(2020年11月12日 週刊文春)

トランプはこの冷戦構造の幕引きを行おうとしたのです。

ですから、トランプ支持派で反バイデンと考えているのなら、当然、バイデンと反対の中国・ロシアと仲良くして、平和を構築しようと声を大にして徹底的に言うのが、まともな人間としての作法というものです。

ただ、結局はあーだこーどたと言って、このような方向に動くことはまずないでしょう。もしかしたら、『私達は不正選挙を問題にしているのであって、民主主義の守護者です。中露に対してはバイデン大統領様と同じで徹底的に対峙すべきと考えています』と言うかもしれません。
ただ、このように考えると思わず、心の中で『あんなおとぎ話のような不正選挙論に踊らされて、何を言っているのか。アホじゃないか』とつぶやいてしまいます。実際、あんなおとぎ話のような不正選挙論に踊らされたのは間違いないので、このように現実に言っても問題はないでしょう。
トランプ支持派の多くは『陰謀にはめられた陰謀論者たち』と考えます。
トランプ支持派から『左翼が何たらかんたら』など色々と言われますが、そんなの関係ないのです。トランプが戦争をしない大統領、冷戦の構造の幕引きを行った大統領だからこそ、徹底的に攻撃され、そして落とされたのです。そのトドメを刺したのが、まさにトランプ支持派と考えます。そう動かされたのです。
このような構造や背景が、トランプのアンチテーゼであるバイデン(ハリス)が中露との対決を鮮明にしたことによって見事に証明されたのです。

「バイデン氏『同盟は財産』、中ロに対抗−北朝鮮へのアプローチ見直し」(2021年2月5日 ブルームバーグ)

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片桐勇治(政治評論家) さん
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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