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現在の日本の対ウクライナ政策はアベ政権の『積極的平和主義、自由と繁栄の弧』の一環にすぎない その1
[日本の政治]
2022年3月17日 23時58分の記事

現状の世界は、日本人の常識では計り知れない動きをしています。ですので、当然、日本のマスメディアの情報を観ているとその『世界の実相』は理解できません。そういうことを日本の政治家やほとんどのジャーナリストなどが理解できていないという、そら恐ろしい状態に日本はあります。この結果、今後、日本はコモディティの輸入などに極めて大きな支障を来す可能性があります。
話しは変って、本ブログ「<ロシア・ウクライナ情勢> 偽旗作戦という偏向報道 その2」(2022年3月15日)でロシアのメディア・スプートニクへのアクセスが遮断されているのは情報統制と申し上げたらその翌日からアクセスが出来るようになりました。このことはとても良いことです。また遮断されるかもしれませんが。

スプートニク https://jp.sputniknews.com/

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それでは、本題に入っていきましょう。世界的な投資家として有名なジム・ロジャースさんが、今回のロシア・ウクライナ情勢について、その原因はアメリカ側にあるとはっきりと以下のように述べています。これが常識的な見方と考えます。投資家というのは情報に通じていてさらに現実的ではないと損をしますから、世界的な投資家の見解というのは、当然、とても現実的で正確なのです。そう言う意味でも以下のジム・ロジャースの見解はとても常識的なものと考えます。
原文は英語ですが、その原文の上に簡単な日本語訳を載せておきます。


ロジャーズは、現在の地政学的危機は、米国国務省がキエフでクーデターを引き起こした2014年からのものと主張しています。米国の選ばれた指導者たちは、彼らの行動が重大な代償を払うのを目の当たりにしており、「今、私たちは皆、そのために莫大な代償を払っている」と彼は言うのです。
ロジャーズは、ジョージアとウクライナがNATOに加盟する見通しが高まっていることがロシアを激怒させた理由と、数年後のロシアの観点から寛容の限界がいかに破られたかについて、詳しく説明しています。

Rogers argues that the current geopolitical crisis stems from 2014, when the U.S. State Department instigated a coup in Kiev. U.S. elected leaders are seeing their actions be paid for gravely, “now we’re all paying a gigantic price for it,” he says.
Rogers details his argument on why the increasing prospects of Georgia and Ukraine joining NATO aggravated Russia… and how the threshold of tolerance was breached from Russia’s point of view years later.

「Jim Rogers: “The Ukraine War Should Not Be Happening, It’s Absolute Madness”」(2022年3月11日 Moneycentra)



このジム・ロジャースのコメントは、以下のユーチューブ上の『Stansberry Research』の動画で直接見ることができます。

「Jim Rogers Issues Warning: U.S. Dollar Being Used as “Instrument of War," It’s the Endgame」(2022年3月9日 Stansberry Research)

それでは、ジム・ロジャースは、2014年にオバマ政権の国務省がウクライナのキエフで引き起こしたクーデターの首謀者を誰と述べているのか? この『Stansberry Research』の動画で米国務次官のビクトリア・ヌーランドとはっきりと述べています。以下の箇所です。

「Jim Rogers Issues Warning: U.S. Dollar Being Used as “Instrument of War," It’s the Endgame 2'21」(2022年3月9日 Stansberry Research)

どうしてこのような常識的なことが、日本で報じられないのか? こういう事実が日本でしっかりと報道・分析されていれば、今回のロシア・ウクライナ情勢に対して日本は少なくとも中立的な立場をとるのが当たり前という結論になるでしょう。しかし、事実が報道・分析されずに、ウクライナへの一方的かつ扇動的な報道になっているのは極めて危険なことなのです。戦前と何にも変っていない。
ジム・ロジャースはアメリカ人なのですよ。ロシア人でも、中国人でもない。アメリカ国民なのです。民主主義社会にとって、ジム・ロジャースのように見識があることを言える知性があり、それを報じる自由があることが、必要なのですが、今の日本はそのどちらも欠けている戦時統制報道になっている極めて危険な状況なのです。
ウクライナ情勢において仕掛けているのは米国であるというこのジム・ロジャースの常識的な見解は、一年以上前に本ブログ「韓国のリベラルはとてもレベルが高い」(2021年2月3日)で取り上げた以下の文に繋がっていくのです。この文は、2020年12月15日のワシントン・ポストの寄稿文について書いた韓国紙・ハンギョレの記事ですが、この文では、上述のジム・ロジャースが指摘しているバイデンのアメリカによって引き起こされた今回のロシアの反発を的確に予測してるのです。以下の『二つ目の弱点は』以降ですね。
因みにこのことは本ブログ「《日本の政治》 日本の知性の劣化を非常に感じるテレビ」(2022年2月27日)でも取り上げました。


12月15日分のワシントン・ポストへの寄稿文で、バイデン政権がオバマ政権の過ちを繰り返す可能性が大きいとし、4つの懸念を指摘している。的を射た鋭い分析だ。
 まず一つ目の懸念は、戦略的謙遜の不在と政治・軍事的介入主義の日常化の可能性だ。ライトはその具体的な事例として、オバマ政権のリビアとシリアへの介入を指摘している。現地の事情に対する緻密な事前分析なしに、米国の圧倒的な軍事力だけを信じて2011年にリビア、2013年にシリアに飛び込み、大規模な民間人被害と難民事態を引き起こしたオバマ政権の失策が再演される可能性があるということだ。
 二つ目の弱点は、認知的共感(cognitive empathy)の欠如だ。相手の国家や指導者の立場を考慮し尊重する態度もなく一方的に外交・軍事措置を取る可能性が大きいと懸念される。2013年にオバマ政権は、民主主義の振興という名分の下で親欧米反対派を支援し、ウクライナの民選大統領ビクトル・ヤヌコビッチを追放するうえで大きな役割を果たした。結果は、ウクライナ内戦の長期化とロシアのクリミア半島侵攻だった。ライトは、ウクライナが伝統的にロシアの勢力圏に属しているという事実を当時のオバマ政権の外交安保チームが見過ごしたため、プーチンの強力な反発を予想できなかったと評価する。バイデン政府でもこのような過ちが繰り返される可能性を排除できないということだ。

「[コラム]バイデン政権と進歩理想主義の落とし穴」(2020年12月28日 ハンギョレ)



『バイデン政府でもこのような過ちが繰り返される』というのは、上述のジム・ロジャースと同じものですし、だからこそ、その過ちの代償ということでロシアの動きとなっているのです。
さらに、ここでも米国がウクライナ政変を起こしているということをはっきりと書いています。このことは常識なのです。
そうなると、結論としてゼレンスキーというのは、米国、とくに米国民主党系の傀儡政権ということなのです。そのトップの米国の画策の実行者を、ジム・ロジャースはビクトリア・ヌーランドと述べているのです。これ、世界的な投資家もはっきりと語っている常識ですからね。日本国民のほとんどはしらないと思いますが。
そして、このことにロシアが主張するウクライナのナチスの問題の本源もあるのです。さらに言えば、このことに、昨年から私が、バイデンを『戦争屋バイデン(ハリス)』と呼び、その時代を『戦争屋バイデン(ハリス)の時代』と呼んでいる理由があるのです。
ウクライナ情勢が、オバマ時代からの米国民主党系が仕掛けたことなら、当然、現状のバイデン(ハリス)は戦争屋でしかないのです。当たり前の話しです。
そして、ここに日本での報道や日本の対ウクライナ姿勢が、ウクライナ・イギリス(アメリカ、イスラエル)側にある唯一の理由なのです。
このことは、日本政府のコロナ対策も連動しています。日本政府は、必ずイギリス(アメリカ、イスラエル)と同じことをして、日本のマスコミもそのことを推進しています。日本のマスコミに反論はほぼ皆無です。
日本が中国と同じ『ゼロコロナ』政策をとらない理由もここにあり、その背景は日本政府やマスコミが、今回のロシア・ウクライナ情勢についてウクライナ・イギリス(アメリカ、イスラエル)側で扇動していることとまったく同じなのです。とてもわかりやすいことなのです。このことは非常に重要なポイントです。
ただ、言うまでもなく、ここに日本国民の存在はありません。日本国民の意志は無視され、ただ日本国民をウクライナ・イギリス(アメリカ、イスラエル)側と同じ方向に扇動することが目的となっているだけなのです。
そういう日本は独立国? 民主主義国? どちらもノーです。日本政府や政治家がイギリス(アメリカ、イスラエル)から距離をとり、独自に考え、国民の声をしっかりと聞き、国民のために、東アジアの平和のために行動したら、独立国、民主主義ということになると考えます。今はいうまでもなく、まったくそうではありません。イギリス(アメリカ、イスラエル)の傀儡国家。そう言う意味ではウクライナと大差はありません。

◎ 2014年の原因は何か?
ジム・ロジャースは、2014年に米国務省がウクライナで起こした政権転覆が、現在のポイントと述べています。それはまったく正しいのですが、ではなぜ、米国はこの2014年にウクライナで政権転覆を起こしたのか? 実はそれが最大の問題なのです。そのことは本ブログの以下のページ(有料)に書いてあります。また、拙著『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』(2015年 ビジネス社)にも書きました。

「ホロコーストに関するネタニヤフ首相の発言の背景にある事情」(2015年10月27日)

「現在の日本の対ウクライナ政策はアベ政権の『積極的平和主義、自由と繁栄の弧』の一環にすぎない その2」(2022年3月18日)へ続く。

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◎ 必読の書

○ 『餓死した英霊たち』

○ 『世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか』

先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

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◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐勇治(政治評論家) さん
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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