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《日本の政治》 アベ・スガ体制にエールを送る立民
[日本の政治]
2021年12月22日 23時50分の記事

以下の時事通信の記事は、12月21日に閉幕した臨時国会の概評です。見出しにあるように、統計不正は解明が先送りされ、波乱のない臨時国会だったと評されています。その通りでしょう。

「統計不正、解明先送り 臨時国会、波乱なく閉幕」(2021年12月22日 時事通信)

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統計不正のような問題の解明が先送りされれば、政府与党が、証拠隠滅を含めて様々な対策を打つ可能性があります。また世の中の注目度が落ちてしまい、問題への関心は薄れ、1ヶ月経ったらその存在すら忘れられてしまい、そのことを与党が楯にとってうやむやにするかもしれません。だから、このような不正が発覚したらどんどん追及しないと、真実は闇の中と言うことになってしまうのです。
この時事通信の記事の最大のポイントは以下の所です。文頭の「しっかり調査する」とは統計不正についての岸田首相の答弁でのものです。


首相は衆参予算委員会の答弁でも「しっかり調査する」といった曖昧な表現を連発。立民執行部が「批判一辺倒」脱却を狙い、スキャンダル追及から政策提案に重点を移したこともあり、緊張感のあるやりとりは少なかった。統計不正は補正審議中の15日に表面化したが、野党は審議拒否など徹底抗戦の戦術を取らなかった。


結局、与党に「しっかり調査する」とのらりくらりとかわされ、うやむやになっていく。
政治は与党が行ない、その与党が取り敢えず問題に対して『形だけの誠実な態度』を見せれば、それを良しとしてしまう国民は多いのです。でも、それによって失うものは二つあります。一つは、問題が解決されず、さらに悪化する可能性があること、もう一つは、野党の存在は必要なくなると言うことです。
無論、そういうときに野党が何か『提案』してもまったく意味はないのです。野党がやることはただ一つ、『形だけの誠実な態度』を破壊するしかないのです。
政治は与党が行なうのです。野党ではない。だから、与党はしっかりやっているという印象ができあがれば、国民の野党への関心、期待は一気に下がります。
上記の記事の一説は、そういう流れを立民が自らつくり出したということをはっきりと書いているということなのです。
したがって、この行き着く先は、立民の消滅です。それは仕方がないことでしょう。マスコミがしっかりと監視していれば、立民は必要ないという評価は遅かれ、早かれ出てくるでしょう。
政治は与党が行なうのです。国民はその政治を享受する。しかし、与党が間違った政治を行なえば、国民は苦しむだけです。したがって、独裁・専制政権で、その与党政治をただすものがおらず、かつ悪政であれば、国民はトンデモナイ状態に置かれていきます。
だから、まず正しい政治が行なわれるようにするには、野党が与党をただすしかないのです。そうやって与党政治を正常化させるしか、野党は政治に関与することがきないのです。これが厳然たる現実。それこそが野党の唯一の存在意義です。これ以外では大政翼賛ということでしかないのです。
そして、野党によってただされ、正常化した政治によって、国民が良いものを享受することができたとき、野党への信頼が増して政権への道が開けるのです。
しかし、それを拒否しているのが、実は現在の立民なのです。イズミ新体制になってずっとそのようなメッセージを発信しつづけているのです。頭がおかしいとしか思えません。
誰も、野党の言う政策なんていうのは見ていない。なぜか? それは野党の政策は基本的にすぐには実現されないからです。実現可能性が低いものを真剣には見ませんし、良いことが書かれていても、その信頼性、実現性は乏しいと考えられてしまう。
そもそも野党への信頼度も基本的には高くない。だから野党なのですが、旧民主党系であればなおさらその信頼度は高くない。ですから、そんな野党が言っている政策をそもそも見ようとも思わない、それが普通なのです。
だから、与党がとてもひどいということになれば、野党への注目も上がりますが、現在の立民はその与党のひどさを暴かないし、追及しないのですから、立民への政策には必然、注目は集まらないのです。これが道理。
したがって、野党が与党をどれだけ、ただしたかということが、あくまでもポイントになるのです。そうやって野党として、党への信頼を醸成、回復し、信頼度が与党と肩を並べる状態になったときに、初めてその政策に注目が集まるのです。
今の立民は、まだそのスタートラインには立っていません。ほど遠い。むしろ、イズミ新体制でその信頼度は急激に失われています。実のところ壊滅的にすでになっているとさえ考えます。上記の時事の記事はそういうことを基本的に物語っているのです。
それに、国民の多くが与党へ票を投じてきたから、与党なのです。それなら、その与党に対して批判し、攻撃したら『批判ばかり』と言うに決まっています。でも、そういう人は基本的に野党には入れません。ひどい与党であっても、自分の選択は間違っていないと最初は頑なになります。
でも、あまりにも与党の政治が悪ければ、その気持は変わっていきます。その時しか野党にはチャンスがないのですが、その気持に添うのなら、批判やめ、糾弾しなくなるのではなく、批判し、不正を暴き、たださなければならないのです。それだけが王道です。
現在の立民は、それを拒否しているのですから、まさに万年野党を選択しているに等しいのです。現状では先行きは非常に暗いでしょう。
上記の時事通信の記事のように、もう一度『緊張感のあるやりとは少なかった』と評価されれば、立民のイズミ体制は終わるでしょう。ただ、同時に立民自体が終幕する可能性はあります。当然、来年夏の参院選は惨敗でしょう。
立民のイズミは、リベラル潰しに動いているように見えます。リベラルのはずの立民でリベラル潰し。それでは外から見たらまったく信頼することは出来ないでしょう。
ただ、実際、このようなことは過去の旧民主党では何度も繰り返されてきたことではないでしょうか? その中核の一人が前原や野田ではなかったかと考えます。
そして、イズミ立民が実はアベ・スガ体制の擁護をしている可能性があります。今回の臨時国会での統計不正問題は、アベ・スガ体制での問題です。アベノマスク問題もそうですが、まったく追及しないまま、イズミ立民はスルーして終わりました。
そういうことが書かれているのが、上記の時事通信の記事であるわけです。イズミ立民はアベ・スガ体制と親和性が非常にあると考えます。そういうことは、2012年の第二次アベ政権発足への過程での野田民主党も同じであったと考えます。この野田民主党は民自公の大連立で消費税増税を行なったのです。
もちろん、この増税が日本経済の足をずっと引っ張っているのです。旧民主党系というのは、今のところ基本的に日本経済の足を引っ張る存在でしかないのです。それ以外の成果がないのです。少なくとも多くの国民にはそう記憶されていることをお忘れなく。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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